日本株は反発、ディフェンシブや市況高の鉱業堅調-各国政策期待も

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1日の東京株式相場は反発。原油価格の反発などで過度のリスク回避姿勢が和らいだ上、中国の金融緩和、国内の財政出動による景気下支え観測など国際的な政策連携を期待した買いが優勢となった。食料品や医薬品、陸運、不動産、建設株といったディフェンシブ、内需関連セクターが上げ、原油高が好感された鉱業株も高い。

  TOPIXの終値は前日比2.98ポイント(0.2%)高の1300.83、日経平均株価は58円75銭(0.4%)高の1万6085円51銭。

  大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、「どちらかというと不透明感が晴れる方向にあり、日本、他のマーケットも2月中旬の安値で下げ止まり、反発している」と指摘。慎重な投資家はまだ多いとしつつ、「中国の預金準備率の引き下げは何がポジティブに働くのか説明しにくいが、好感されている部分はある」と述べた。

  この日の日本株は、為替の円高推移や前日発表の米国住宅、製造業関連統計の低調、米国株安の流れを受け、小幅続落で取引を開始。中国で発表された2月の製造業購買担当者指数(PMI)の予想比下振れもあり、午前は下落のまま終えたが、午後に入るとプラス圏で推移する場面が増え、反発して大引けを迎えた。

  中国人民銀行は29日、市中銀行に課す預金準備率を引き下げた。伝統的な金融緩和政策に動くのは4カ月ぶり。共同通信は1日午前、日本政府は5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、安倍晋三首相や関係閣僚、有識者が世界市場の安定化や経済政策について議論する会議を新設、今月中旬に初会合を開催する意向を固めたと報じた。

  また、この日行われた10年物国債入札は、最高、平均落札利回りとも史上初めてマイナスとなった。サンライズ・ ブローカーズのトレーダー、マイキー・シア氏は「今までなかったことで、株式の魅力を高める展開ではある」と言う。

  この日の日経平均は安値が1万5857円、高値が1万6099円で、心理的節目の1万6000円を挟んでもみ合った格好だ。日本時間今夜には米国で2月の供給管理協会(ISM)製造業景況指数、4日には2月の米雇用統計と重要統計の発表が多く、為替動向に影響を及ぼす可能性がある。東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「イベントが多く、まずこなしていく必要がある。足元で買い材料、手掛かりがなかなかない」と指摘。ミラボー・セキュリティーズ・アジアのトレーディング・ディレクター、アンドルー・クラーク氏(香港在勤)は「投資家は年初来の株式市場のボラティリティの高さに少し疲弊している」とみていた。

  全米不動産業者協会が29日に発表した1月の中古住宅販売成約指数は前月から2.5%低下し、2013年12月以来で最大の落ち込みを記録。2月のシカゴ製造業景況指数は47.6と、市場予想の52.5を下回った。中国国家統計局と中国物流購買連合会が日本時間1日午前に発表した2月のPMIは、49.0と市場予想の49.4を下回った。きょうのドル・円相場は1ドル=112円10-60銭台で推移、前日の日本株市場の終値時点112円90銭から円高水準だった。

  東証1部33業種は不動産、建設、食料品、陸運、鉱業、金属製品、証券・商品先物取引、医薬品など20業種が上昇。保険や電機、機械、輸送用機器など13業種は下落。東証1部の売買高は22億2463万株、売買代金は2兆1481億円。上昇銘柄数は980、下落は838。

  売買代金上位では、200億円を上限に自社株買いを行う日東電工が上げ、小野薬品工業やJT、塩野義製薬、三井不動産、JR東日本、東京電力、コーセー、JR西日本も高い。半面、16年3月期営業利益計画を下方修正したNECが急落。任天堂や日立製作所、SMC、富士通、JPモルガン証券が投資判断を下げた三菱重工業も安い。

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