米国株:下落、原油高に追随せず-S&P500は3カ月連続安

更新日時

29日の米国株は下落。原油が反発したものの、株式はつれ高とならなかった。S&P500種株価指数は月間ベースの上げを失った。前週までは週間ベースで2週連続で上昇していた。

  この日は銀行株やヘルスケア関連株の下げが目立った。JPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴはいずれも下落。アムジェンやエンドー・インターナショナルも安い。エネルギー株は月間ベースで4カ月連続安となった。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.8%安の1932.23。月間ベースでは0.4%安、3カ月連続の下げとなった。ダウ工業株30種平均は123.47ドル(0.7%)下げて16516.50ドル。ナスダック総合指数は0.7%下落。

  フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責任者(CIO)は「先週は極めて好調だったため、投資家は一服している可能性がある。恐らく利益を確定しているのだろう」と述べ、「この日は強材料がなかった。株価は通常ならば原油相場の動きに連動している。この日は原油が上昇したものの、株価との連動は断ち切られた」と続けた。

  S&P500種は午後に入って50日移動平均を下回ると下げ足を速めた。25日には年初来で初めて50日平均を上回って終了したが、翌26日は下落した。経済指標で物価が上昇しつつある兆候が示されたことから、追加利上げが従来予想より早まるとの観測が強まり景気に対する楽観が弱まった。2月11日から先週末にかけて同指数は6.5%値を戻し、月間ベースでの下げを一時埋めていた。

  アジア時間の取引終了後、中国人民銀行(中央銀行)は市中銀行に課す預金準備率を引き下げると発表した。公開市場操作による銀行間市場の金利低め誘導と流動性注入などの景気刺激から、より伝統的な金融緩和に回帰する。

  3月16日発表の連邦公開市場委員会(FOMC)声明を前に、利上げ軌道を判断する上で経済統計の内容に注目が集まっている。朝方発表された1月の米中古住宅販売成約指数は市場予想に反し、前月比で低下。シカゴ製造業景況指数は予想以上に落ち込んだ。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は3.7%上昇し20.55。過去2週間で22%低下していた。

  S&P500種産業別10指数は9指数が下げた。唯一、公益事業株が上昇した。 
  
  バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルは18%安。同社は米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていることを公表した。またこれより先、2015年10-12月(第4四半期)の暫定決算について29日に電話会議を予定していたが、病気で休職していたマイケル・ピアソン最高経営責任者(CEO)の職場復帰を明らかにするとともに、決算発表を延期し、従来の業績見通しを取り下げた。
  
  29日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発したものの、S&P500種エネルギー株は下落した。サウスウエスタン・エナジーは投資判断の引き下げを嫌気して下落。チェサピーク・エナジーやアパッチも安い。 

原題:S&P 500 Falls for a Third Month as Late-February Rebound Fades(抜粋)

(第2段落を追加し、第5段落以降を加えます。.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE