中国人民銀、預金準備率を引き下げ-景気てこ入れ策を強化

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  • 大手銀の預金準備率は17%に
  • 資本流出の歯止めに成功との当局の認識示唆

中国人民銀行(中央銀行)は、市中銀行に課す預金準備率の引き下げを決めた。株式相場下落と通貨安の中で景気てこ入れ策を強化する。

  人民銀が29日ウェブサイトに掲載した声明によると、預金準備率は3月1日から0.5ポイント引き下げられる。大手銀行の準備率は17%となる。公開市場操作による銀行間市場の金利低め誘導と流動性注入などの景気刺激から、より伝統的な金融緩和に回帰する。

  人民銀の周小川総裁は先週、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議開幕前に上海で、必要ならば追加行動が可能と強調していた。また、楼継偉財政相は経済の構造改革を支えるために財政赤字を拡大させると述べた。

  HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者のフレデリック・ニューマン氏は「中国当局は政策措置によって成長を安定させるというG20での約束を実行した」とした上で、預金準備率引き下げは「資本流出に歯止めを掛けることに成功したとの当局の認識を示唆する。1月には流出加速の懸念から明示的な金融緩和を遅らせていた」と解説した。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの推計によれば、預金準備率引き下げによって金融システムに約6850億元(約11兆7900億円)が注入される。中国からの資本流出が最近数カ月に記録的なペースとなったことを受け、人民銀は人民元相場の安定に取り組んできた。準備率引き下げは銀行の融資余力を高め資本流出の穴を埋めるのに役立つ。

  中国の7日物レポ金利に基づくオフショア市場の金利スワップは29日遅くに全ての満期について低下した。

  信達証券の陳嘉禾ストラテジストは「優良株は経済との連動が強いので明日の市場で上昇するかもしれない」と話した。

  人民銀はウェブサイトに掲載した声明で、預金準備率引き下げの目的について、安定的かつ適正な与信拡大を促すことと、供給サイドの構造改革に適した金融環境の創出にあると説明した。

原題:China Adds Support for Slower Economy With Reserve Ratio Cut (3)(抜粋)

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