アナリストのお気に入り銘柄がのけ者に転落-モメンタム取引頓挫

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今年の株価下落で最悪の事態を避ける最善策は、何を売り買いしたらいいかアナリストに尋ねてその逆を行くことだ。

  ブルームバーグの集計データによれば、世界のストラテジストに最も有望視されていた米ゲームソフトメーカー、アクティビジョン・ブリザードや中国の家電メーカー、美的集団などの銘柄は今年、平均で11%値下がりした。これに対しアナリストの評価が低い銘柄は3.4%の下落にとどまった。

  BNPパリバ・インベストメント・パートナーズによると、投資信託などが値上がり銘柄を売って償還に備えているため、人気企業が自身の成功の犠牲になる格好となっている。ゴールドマン・サックス・グループによれば、米国ではモメンタム取引の頓挫でヘッジファンドのお気に入り銘柄のリターンが今年、S&P500種株価指数に4.6ポイントの後れを取っている。過去4年間は平均で毎年10ポイント上回っていた。世界の株式市場が約4年ぶりに弱気相場入りし、以前はけん引役だった銘柄の下げが拡大したため、悲観論が強まっている。

  UBSセキュリティーズの米国株・デリバティブ戦略担当エグゼクティブディレクター、ジュリアン・エマニュエル氏は「今見られるようなリスク縮小の流れの中、あまり良くない銘柄が良い銘柄と共に処分される状況では、ファンダメンタル分析に自信を持つ必要がある」と指摘。「これらの銘柄は以前なら合理的な価格で成長銘柄と呼ばれただろう。問題はこれらの銘柄が不合理な水準になったかどうかだ」と述べた。

  MSCIオールカントリー世界指数は先週0.9%上昇し、2016年の下落率は6.5%に縮小した。中国経済の先行き懸念や原油安を受けたリスク資産離れを受けて同指数は今月、2011年以来の弱気相場に陥っていた。日本時間29日午前9時49分現在、同指数は0.1%高。

  値下がりは世界に広がっており、主要市場のベンチマークではロシアと台湾だけが何とか上昇しているにすぎない。こうした状況では、最も売りやすい銘柄は利益を拡大させてきた実績を持つ企業だと投資家は認識し始めている。

  BNPパリバ・インベストメント・パートナーズのグレーターチャイナ株責任者、キャロライン・モーラー氏は「今年は政府系ファンドや投資信託に償還の圧力がかかる公算が大きい。このためこうした銘柄は売り圧力に直面する」と指摘。「ここ数年好調だったこれらの銘柄は、割高になりがちだ」と述べた。

  ブルームバーグが少なくとも5人のアナリスト格付けを追跡している時価総額50億ドル超の企業で、投資判断が最上位の50銘柄は平均で純資産の4.1倍で取引されている。一方、投資判断が最も低い銘柄の大半はエネルギー生産企業で、株価純資産倍率(PBR)は平均2.2倍にとどまる。

  

原題:Analyst Darlings Turn Stock-Market Pariahs as Momentum Unravels(抜粋)

(市場関係者のコメントやチャートを追加して更新します.)
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