鉱工業生産1年ぶり上昇率、春節効果で1月-来月の反動減大きい

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1月の鉱工業生産指数(速報値)は前月比で3カ月ぶりに上昇して1年ぶりの高い伸び率を記録した。中華圏の春節に向けた増産を含めて、半導体製造装置を含むはん用・生産用・業務用機械工業や乗用車をはじめとする輸送機械工業、電子部品・デバイス工業が伸びて市場予想を上回った。

  生産指数は3.7%のプラスと2015年1月(4.1%上昇)以来の伸び。29日発表した経済産業省は「総じてみれば、生産は一進一退で推移している」という判断を4カ月連続で維持した。ブルームバーグが集計した予想値は3.2%上昇だった。1カ月前での1月の予測指数は7.6%上昇で、これは下回った。1月の出荷指数は3.4%上昇、在庫指数は0.3%低下。製造工業生産予測指数は2月が5.2%低下、3月は3.1%上昇。

  春節効果の反動減が電子部品・デバイス工業などに出て、2月の予測指数の落ち込みは小さくない。グループ企業の愛知製鋼で爆発事故が発生した影響でトヨタ自動車は国内完成車工場を2月8ー13日に停止した。愛知製鋼の加熱炉での工程が生産復旧するのは3月29日ごろの見通しで、これも尾を引く。

  SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは「1月は春節効果で生産増だったが、1-3月期でみれば停滞か」とリポートで指摘した。中華圏の春節に先立つ駆け込み増産で1月の生産は伸びたが、2月は反動減に加えてトヨタ生産ラインの停止が響くとしている。その上で「1-3月期をならしてみれば前期比0.3%低下と停滞が見込まれる」と予想した。

  経産省がこの日発表した商業動態統計(速報)では、小売業販売額が季節調整済みの前月比で1.1%減少した。市場予想(0.1%減)を大きく下回った。基調判断は「弱含み傾向にある」として、前月の「一部に弱さがみられるものの横ばい圏」から引き下げた。

(第3段落にトヨタ工場停止などを追加して更新します.)
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