日本政府、10年債入札でも恩恵か-初のマイナス利回り発行の可能性

  • SMBC日興証は落札利回りが平均・最高ともマイナスと予想
  • 最終投資家の国債需要に不安も

日本銀行によるマイナス金利政策を受けて国債利回りの低下が進み、政府は長期金利の指標となる新発10年物国債の入札でも恩恵を受ける可能性が高い。

  現在の新発10年物国債利回りは26日にマイナス0.075%まで下げた。財務省はこの日、10年利付国債の入札を実施する。みずほ証券やバークレイズ証券は、発行条件の表面利率が過去最低の0.1%になると予想。2月の入札では0.3%で、平均落札利回りは0.078%と最低だった。SMBC日興証券は今回の落札利回りが平均・最高ともゼロ%を割り込む可能性が高いと読む。

  日銀の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を背景に、償還まで10年以下の国債利回りはマイナス圏で推移している。利付国債入札での落札利回りは2年債に続き、5年債でも2月に初のマイナスとなった。日銀は国債保有額を年80兆円積み増す巨額購入を続けているが、10年債入札の応札倍率は低下しつつある。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「マイナス金利の10年債を誰が買うのかという不安がある」と指摘。国債買い入れオペで日銀に転売する「日銀トレードをするにしても、新発債はオペの対象になるまで保有する必要がある。ボラティリティが高い状況下ではやりにくい」と話す。

  S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出する日本国債のボラティリティ指数はマイナス金利政策の導入発表後から急騰。2月12日には5.73と2013年6月以来の高水準を付けた。いったん4を割り込んだが、26日には4.11まで反発している。

  一方、日本国債の収益率は、外国債券の運用を円換算した場合との比較で、好調に推移している。ブルームバーグ/EFFAS指数によれば、償還まで1年を超える国債の収益率はマイナス金利政策の発表後1カ月で約1.7%と、26カ国中で最も高い。

  新発2年物の国債利回りは2月9日にマイナス0.25%、新発5年物は翌日にマイナス0.265%と過去最低を記録。長期金利の指標となる新発10年物は9日に初めてゼロ%を割り込み、先週はマイナス0.075%まで下げた。利回りがプラス圏にある超長期債にまで買い圧力が強まり、20年債は0.535%、30年債は0.84%、40年債は0.965%といずれも最低を更新した。

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