日本株は3日ぶり反落、円強含みや中国株警戒し終盤崩れる-内需中心

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29日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。為替市場での円強含みや中国株下落、人民元引き下げへの警戒が広がり、午後終盤の取引で崩れた。陸運や食料品、電力、パルプ・紙、倉庫といった内需株が総じて下げ、石油、空運株も安い。

  TOPIXの終値は前週末比13.42ポイント(1%)安の1297.85、日経平均株価は161円65銭(1%)安の1万6026円76銭と両指数ともきょうの安値引け。TOPIXは3日ぶりに1300ポイントを割り込んだ。

  ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、米国景気は今後も指標を見極める必要があり、「円安本格回帰の道のりは遠いという印象は受ける」と話した。強気相場に戻るには、日経平均で1日に付けた直近の戻り高値1万7865円を上回るなどしない限り、「限定的なものになってしまい、節目節目で上値の重い展開は見える」と指摘した。

  週明けの日本株は、26日に発表された昨年10ー12月期の米国国内総生産(GDP)改定値、1月の米個人消費支出(PCE)が堅調だったことから輸出セクター中心に買いが先行、日経平均は朝方に一時、276円高の1万6464円まで上げ幅を広げた。ただし、前週末の日中高値1万6472円を抜け切れなかったことで、徐々に伸び悩み。為替市場での円強含み、中国株や人民元への警戒が強まった午後に先物主導で崩れ、2時すぎ以降にマイナス転換すると、大引けにかけ下げ足を速めた。

  きょう午後のドル・円は1ドル=112円台後半まで円が強含み。26日のニューヨーク市場では、統計堅調を受けた米追加利上げ観測の広がりで、18日以来の114円台までドル高・円安が進む場面があった。29日の上海総合指数は0.5%安で始まった後、下落率は4%を超え、1月安値(2638.30)に接近した。人民元の中心レートは5日連続で引き下げられた。サンライズ・ ブローカーズのトレーダー、マイキー・シア氏は「中国が週初から人民元安に動いていることはあまり支援にならない」とみていた。

  中国・上海で26ー27日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、為替市場に関する緊密な協議で合意、通貨の競争的切り下げを回避するとの公約をあらためて表明。声明では、G20は成長押し上げのため金融、財政、構造政策を活用することで合意、「金融政策だけでバランスの取れた成長をもたらすことはできない」とした。

  SMBC日興証券の丸山義正・海外担当チーフエコノミストは声明について、「上海でのG20である点を踏まえれば、基本的には中国を中心とした新興国の目線において解釈すべき」としつつも、日本では「とかく円高進行と日本銀行の政策へ結び付けやすい」とも指摘した。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、空運、陸運、電気・ガス、食料品、紙パ、倉庫・運輸、繊維、金属製品、海運など31業種が下落。情報・通信と輸送用機器の2業種のみ上昇。東証1部の売買高は24億9281万株、売買代金は2兆5945億円。上昇銘柄数は545、下落は1294。

  売買代金上位では、横浜市西区マンションでくいの施工不良があった問題で、住宅棟全5棟を建て替える案を検討する熊谷組が急落。JTやキヤノン、信越化学工業、三菱地所、セブン&アイ・ホールディングス、野村ホールディングス、住友不動産、JR東海も安い。これに対し、最大4000億円の自社株買いを行う日産自動車は上昇。KDDIや小野薬品工業も高い。

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