G20:通貨の競争的切り下げ回避あらためて確認-緊密に協議へ

更新日時
  • 英国のEU離脱の可能性と難民危機が新たな懸念材料に
  • 共同声明は中国の経済動向への明白な懸念を表明せず

中国・上海での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は27日、外為市場に関する緊密な協議で合意するとともに、通貨の競争的切り下げを回避するとの公約をあらためて表明した。

  会議終了後に公表された共同声明によると、G20は成長押し上げのため金融、財政、構造政策を活用することで合意。声明は「金融政策だけでバランスの取れた成長をもたらすことはできない」と指摘した。

  米財務省の元中国専門家で、現在はロサンゼルスの資金運用会社TCWグループのアナリストを務めるデービッド・ロービンガー氏は「投資家が望んでいた協調した政策行動は単なる空想だと分かった」とコメントした。

  G20は為替相場に関して、「われわれは競争的な切り下げを回避する。競争的な目的のために為替レートを目標にしない」ことを確認した。

  また、G20は「為替市場に関して緊密に協議する」と述べた。外為市場では中国と日本の予想外の行動が両国の通貨下落につながっていた。

  G20当局者は共同声明で新たな懸念材料として、英国の欧州連合(EU)離脱の可能性に言及。英政府のEU残留のキャンペーンで、各国財務相の応援を求めていたオズボーン財務相にとって勝利となった。

  共同声明では主要な経済的リスクとして、地政学的な緊張激化や商品相場の大幅下落、不安定な資本の流れも指摘された。「一部地域での大規模で増加しつつある難民」もリスクとして挙げられた。

  同声明は「われわれはこうした課題を認識しながらも、最近の市場のボラティリティの程度が世界のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の基調を反映していないと判断している」と指摘。「大半の先進国で穏やかなペースの成長が続くと予想し、主要な新興市場国の成長は引き続き強い」と述べた。

  共同声明では中国の経済動向に関して明白な懸念は示されなかった。AMPキャピタル・インベスターズの投資戦略責任者シェーン・オリバー氏(シドニー在勤)は「中国は議長国であり、中国を名指しすれば異例なことだっただろう」と指摘。

  同氏は「G20は全て正しいことを言っており、金融市場でコメントが心地良く受け止められるかもしれない。だが、私はそれが一段と協調的な政策刺激が行われることを意味すると確認していない」と語った。

原題:G-20 Affirms No-Devaluation Pledge, to Consult on Currencies (1)(抜粋)

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