米国株(26日):下落、物価上昇の兆候で追加利上げ早まるとの観測

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26日の米株式相場は下落。経済指標で物価が上昇しつつある兆候が示されたことから、追加利上げが従来予想より早まるとの観測が強まり、景気に対する楽観が弱まった。ただ週間ベースでは2週連続の上昇となった。

  この日はもみ合う展開が続いた。経済成長やインフレの指標を受けてドルが上昇し、海外で大きく事業を展開する一部企業の株式が売られた。コカ・コーラなど生活必需品株が安い。一方で経済成長をめぐる懸念の後退で素材株は上昇。産銅大手フリーポート・マクモランは4.4%上げた。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の1948.05。ダウ工業株30種平均は57.32ドル(0.3%)下げて16639.97ドル。ナスダック総合指数は0.2%上昇した。

  ライノ・トレーディング・パートナーズ(ニューヨーク)のチーフ株式ストラテジスト、マイケル・ブロック氏は「市場には強い確信があるわけではない」とし、「これはレンジ相場にとどまることを示している。原油相場の安定化や中国人民銀行総裁の発言、米国内総生産(GDP)、個人消費支出(PCE)を受けて相場は上昇した。GDPは全くひどい内容というわけではなく、PCEもやや改善した」と述べた。

  この日発表された1月の米PCE統計では、金融当局がインフレ目標の基準とするPCE価格指数が前年比で1.3%上昇と、2014年10月以来の大幅な伸びとなった。PCEも8カ月ぶりの大幅増加となった。また10ー12月(第4四半期)のGDP改定値は、速報値から上方修正された。

  こうした経済指標を受けて、先物トレーダーらが織り込む年内の利上げ確率は上昇。6月利上げの確率は前日の24%弱から35%に高まった。また12月利上げの確率は52%(前日36%)に上昇した。株価が大きく下げていた今月11日の時点では、12月利上げの確率は11%に低下していた。

  ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントの株式トレーディング責任者、トーマス・ガルシア氏は「金融当局がインフレ率に注目しているのは間違いない。徐々に上昇しつつあるようだ」と指摘。「問題は経済がそれほど好調ではないということだ。経済が減速しつつある状況でのインフレ率上昇は望ましくない」と続けた。

  中国人民銀の周小川総裁は26日、中国当局には金融政策面で行動する余地が残されていると述べた。

  S&P500種は今週1.6%上昇。特に銀行やテクノロジ-関連が上げを主導した。今週は原油相場も安定化の兆しを見せた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は3.7%上昇し19.81。月初来では約2%低下となっている。

  S&P500種の業種別10指数は6指数が下落。公益事業株の指数は2.7%安とここ3カ月で最大の下げ。債券利回りの上昇で配当の魅力が薄れた。生活必需品株は5週間ぶりの大幅安。一方で素材や金融、エネルギーの指数は上げた。
  
原題:U.S. Stocks Slip as Signs of Inflation Temper Optimism on Growth(抜粋)

(5段落以降を追加し、更新します.)
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