グレンコアの鉱業利益が急減、トレーディング事業への依存度高まる

  • 商品取引会社グレンコア、3月1日に通期決算を発表予定
  • 300億ドルに上る債務の削減目指す中、株価は年初来で31%上昇

スイスの資源会社グレンコアのアイバン・グラゼンバーグ最高経営責任者(CEO)は、危機脱出をトレーディングに賭けることになりそうだ。

  グレンコアは、鉱業部門の利益が大幅に落ち込む一方でトレーディング事業への依存度が急激に高まり、同事業の利益が全体に占める割合は2015年1-6月(上期)に76%と、前例にない水準に達した。鉱業部門は赤字が継続しているため、グレンコアが来週発表する決算ではこの割合が拡大する可能性が高い。

  グレンコアが300億ドル(約3兆4000億円)に上る債務と格闘する中、投資家らはグラゼンバーグCEOの30年に及ぶ商品取引業界での経験が役立つと期待するだろう。同社の株価が今年に入って約31%上昇していることは、昨年9月に発表した債務削減計画が順調に進んでいることを示唆している。ただ、原材料価格の下落と中国の経済成長鈍化という困難な状況は収束する気配がない。

  ベアリング・アセット・マネジメント(ロンドン)で352億ドル相当の運用を手掛けるクライブ・バーストー氏は電話インタビューで「商品安の環境で高い収入を生み出すという意味では、鉱業関連資産はある程度苦戦するだろう」と指摘。「しかし、トレーディング事業がある。グレンコアが常に実行できると表明してきたことを実行すれば、それが差別化につながり、より興味深い展開になる」と述べた。

  グレンコアの株価は昨年1年間で約70%下落。バーストー氏は最近、同社株を買い戻したという。

  昨年の株価下落を受け、グラゼンバーグCEOは投資適格級の信用格付け維持に向けたプログラムを導入。債務を16年末までに300億ドルから180億ドルに削減することを目指している。既に配当を停止し、25億ドル相当の新株を発行したほか農業部門の一部株式を含む資産の売却を進めている。
  
原題:Glencore’s Vanishing Mine Profits Send It Back to Trading Roots(抜粋)

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