欧州債:総じて上昇-インフレ統計でECBが直面する難題が浮き彫り

  • ECB緩和拡大への期待が国債需要を後押し
  • 独10年債利回りは過去最低まであと約10bpの水準に下げる

25日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。利回りがマイナス圏にも及ぶ中核国の国債を投資家が依然として求める理由を説明するのに、この日発表された最新のインフレ統計は格好の材料となった。

  株高もドイツ国債への信頼を揺るがすには至らなかった。ドイツ債は期限8年まで利回りがマイナスとなっている。欧州債の指標とされる10年物利回りは過去最低まで0.1ポイント前後となった。これは欧州中央銀行(ECB)が3月10日の会合で緩和拡大を決定するとの投資家の見方を反映している。

  欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表したユーロ圏の1月の消費者物価指数(CPI)改定値は前年同月比0.3%上昇と、先月29日公表された速報値の0.4%から下方修正された。また、インフレ期待の指標はECBが物価安定の目標達成に苦戦することを示唆したほか、原油が下げに転じたことも緩和拡大の見方を強めた。

  KBCバンク(ブリュッセル)のストラテジスト、マティアス・ファンデルユフト氏は、ECBは「2週間後に緩和策をやや拡大するだろう」とし、これがドイツ国債が上昇した「理由の1つだ」と語った。「最近の相場上昇を支えた2つの要因は株価と原油だった。これらが現状を複雑にしており、ドイツ債を引き続きかなり堅調にさせている」と付け加えた。

  ロンドン時間午後4時19分現在、ドイツ10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.13%。これまでの最低は昨年4月17日に記録した0.049%。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.215上げ103.64。

  2年債利回りも2bp低下しマイナス0.543%。5年債利回りは過去最低となるマイナス0.363%まで3bp下げる場面もあった。

  ドイツの10年債とインフレ連動債の利回り格差であるブレークイーブンレートは、15年1月以来の低水準に向かっている。この日は3bp下げ0.73%となった。また、インフレ期待の指標としてECBのドラギ総裁が重視する5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは1.37%に低下。これはブルームバーグがデータ集計を開始した04年以降の最低で、ECBが目標とする2%弱には程遠い。

原題:Europe Bond Bulls Bolstered as Data Highlight Draghi’s Challenge(抜粋)

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