ヘッジファンド好調、銀行の撤退・縮小で合併アービトラージで存在感

企業の合併・買収(M&A)に絡んで投資するヘッジファンドは、案件の多さに加え銀行からの競争が減ったことで、企業イベントに注目するファンドの中で最も高いリターンを上げている。

  銀行はリスク低減化を迫る監督当局からの圧力を受けて取引デスクを縮小や閉鎖している。また、イベントドリブン戦略のヘッジファンドも幾つか閉鎖された。こうした競争緩和を追い風に合併アービトラージ戦略の1月までの13カ月のリターンはプラス3.4%となった。これに対し、ヘッジファンド・リサーチがまとめたデータによれば他の株式投資のヘッジファンドはマイナス5%だった。

  英ヘッジファンド会社、マン・グループの1部門であるGLGパートナーズの運用者、サイモン・フリーマン氏は「現在はこの10年に私が見た中で最高の投資機会がある。大規模で流動性の高い案件でスプレッドがワイドだ」と話した。

  ブルームバーグのデータによれば、昨年は企業が買収に4兆3000億ドル(約484兆円)を費やし、被買収企業をロング、買収側をショートする合併アービトラージ戦略の投資機会が増えた。

  また、M&Aスプレッドは年率で14%前後と、過去10年の平均の6%を大きく上回っている。アバディーン・アセット・マネジメントのシニア投資マネジャー、ベン・ワトソン氏は「銀行が自己勘定デスクを廃止したり、イベントドリブンのファンドが閉鎖されたりしているため、スプレッドを縮小させるには合併アービトラージの資金が足りない。これは、大型案件のスプレッドが完了間際までかなりワイドな状態になるということだ」と話した。

原題:Hedge Funds Winning in M&A Arbitrage as Banks Cut Prop Desks (2)(抜粋)

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