「あきんどスシロー」買収後にペルミラが狙う高齢化日本の健康食

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  • 外食以外でも消費財、テクノロジー、金融など5分野で投資に関心
  • 日本で「数十億ドル規模」のターゲットを模索中-藤井社長

回転寿司チェーン大手の「あきんどスシロー」を2012年に約1100億円で買収した英系投資会社のペルミラ・アドバイザーズ。少子高齢化による需要減少やコンビニエンスストアとの競争が激化する日本の外食産業で、健康志向をテーマに投資機会を探っている。日本法人の藤井良太郎社長が語った。

  藤井氏はインタビューで投資のキーワードとして「高齢化、少子化、都市密集化、質の高い生活」を挙げ、安心でおいしく健康的で価格もリーズナブルなメニューが伸びると語った。外食以外でも消費財、小売り、テクノロジー、産業材、金融サービス、ヘルスケアの5分野を軸に「数十億ドル規模」で投資先を模索中という。

  藤井氏によると、運用資産総額が250億ユーロ(3兆900億円)に上るペルミラは、食の川上から川下に至る「フードバリューチェーン」を重要テーマに投資してきた。日本では08年に農薬メーカーのアリスタライフサイエンスを約2500億円で買収し、同社の収益性を向上させた後、昨年売却した。

  外食産業について藤井氏は、世界では「中産階級が増えており、食べ物は間違いなく足りなくなる」と指摘。その上で、日本国内では少子高齢化などでファストフード業界などは厳しい経営環境にあるが、健康的な食品を求める消費者の志向は大きな流れであるとの見方を示した。  


伸びる自然・健康食品

  いちよし経済研究所の鮫島誠一郎アナリストは投資会社の動きについて、「スシローやすかいらーくなどへの投資で成功してきており、今後もチャンスはあるだろう」と述べた。一方、日本の消費者は「価格にこだわる層と食材にこだわる層」への二極化が進み「一つのトレンドでくくるのは難しくなった」と分析している。

日本フードサービス協会の統計によると、昨年の国内の外食需要は、前年比0.1%の微増にとどまった。売上高を業態別に見ると、ファストフードは2.6%減、中でも洋風ファストフードが7.9%落ち込んだ。ファミリーレストランは3.8%増加した。

  ユーロモニターのデータによると、日本国内の高繊維商品や大豆製品を含む自然・健康パッケージ食品の市場は、10年から15年までの5年間で36%伸び3926億円に拡大した。20年までにさらに19%増加すると予想されている。

  こうした中、米マクドナルドが手放そうとしている日本マクドナルドホールディングス株式取得をペルミラが一候補として検討していると共同通信社が報じた。また再建中の東芝による東芝メディカルシステムズの売却では、ペルミラが国内企業と共同で入札に参加しているという。藤井氏はいずれについてもコメントを避けた。

  藤井氏は今後、可能な案件に対して「テーブルに着く数を増やしていき、提案していきたい」と投資に意欲を見せた。

(第5段落に専門家コメントを追加します.)
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