エクソンとシェル、「ウルトラメジャー」時代到来のタイミング悪く

  • 両社は大規模にもかかわらず原油安で困難な状況に
  • 大型プロジェクトの開発中止や設備投資の削減急ぐ

今は大手石油会社がさらに規模を拡大するのに最適な時期とは言えないかもしれない。

  英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルと英BGグループとの640億ドル(約7兆2000億円)規模の合併と、米エクソンモービルの着実な成長により、両社は石油業界の双璧となりつつある。つまり「ウルトラメジャー」だ。規模のより小さい石油会社の幹部らは、米シェブロンやフランスのトタル、英BP、米コノコフィリップス、イタリアのENIについて、「ビッグオイル」時代の中規模セクターにすぎないとジョークを言い始めている。

  ただ、石油とガス価格の下落で、エクソンとシェルは後退を余儀なくされている。原油価格が1バレル=30ドルを辛うじて上回る状況で、両社は一部のコストとリスクの高い大型プロジェクトなどへの支出を削減している。シェルは昨年、カナダのアルバータ州で開始していたカーモンクリーク・オイルサンド・プロジェクトの開発を中止した。エクソンは今年の設備投資を前年比で25%削減する予定だ。

  米ゴールドマン・サックス・グループの石油業界担当トップアナリスト、ミシェル・デラビニャ氏は「1990年代と2000年代には規模が非常に重要だった。以前は資本が不足していたため大規模であることは有利だった。過去15年間は、より大規模であることが重視される時代だった。現在ではコスト面でより効率的であることが重要だ」と指摘する。

  ウルトラメジャーにとって問題なのは、あまりに大規模であるため、生産調整に向け毎年より大規模なプロジェクトをより多く延期する必要がある状況となっていることだ。石油コンサルタント会社ウッドマッケンジーの企業分析担当バイスプレジデント、トム・エラコット氏は、エクソンとシェルの規模について、それ自体が問題を生み出す水準に達していると指摘。「変化を起こすためにより大規模なプロジェクトが必要になっている」と述べた。
  
原題:For Exxon and Shell, Age of Ultramajors Comes at the Wrong Time(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE