消費者物価1月、横ばいに鈍化-原油安や円高で「輸入デフレ」の声

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  • 10%の円高はコアCPIを0.6%、日銀コアを0.4%押し下げと村嶋氏
  • 日銀のGDP見通しも下振れリスク、3月緩和とバークレイズ森田氏

1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比で横ばいだった。食料のほかテレビを含む家庭用・教育娯楽用耐久財が鈍化して、伸び率が前月から縮小した。

  総務省が26日発表した全国コアCPIは、ブルームバーグがまとめた予想値と同じ前年比で同水準だった。食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合、いわゆるコアコアCPIも0.7%上昇と予想と同じ。前月は0.8%上昇だった。先行指標の東京都区部2月中旬速報はコア指数が0.1%低下と前月と同じ。コアコアCPIは0.5%上昇と前月(0.4%上昇)を上回った。予想はそれぞれ0.2%低下、0.4%上昇だった。

  コアCPIはこの半年間、マイナス0.1%からプラス0.1%の間で昨年5月から推移している。日銀は物価の基調を見る上で独自に公表するエネルギーと生鮮食品を除く、いわゆる日銀コアCPIを重視しており、12月分は1.3%上昇と前月(1.2%上昇)から加速した。1月分は午後2時に発表する。

  SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、コアCPIについて「商品市況下落や円安効果剥落による輸入デフレの影響が顕在化」と指摘した。原油安と円高進行を受けてコアCPIは今後、「年後半には1%弱までマイナス幅を拡大させると見込まれる」としている。その上で日本銀行は3月15日の金融政策決定会合で「追加緩和をする、しないというよりも、せざるを得ないのではないか」と予想した。

3月緩和予想

  シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは18日付のリポートで、14年秋以降の円安ドル高がエネルギーと食料を除くCPIを押し上げてきたが、「押し上げ効果が一巡し始めている可能性が高い」という。さらに、年明け後は円高ドル安が進行しているが、10%の円高ドル安はコアCPIを0.6%程度、エネルギーと食料を除くCPIを0.4%程度押し下げると試算している。

  日銀は1月29日、日本で初のマイナス金利導入を決定した。バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストは19日付のリポートで、ドル円相場は「製造業が想定する水準よりも円高で推移している。また、10-12月期のGDP統計を踏まえると、日銀のGDP見通しには明らかな下振れリスクがある」と指摘。1ドル=115円超の円高が続くことを前提に、3月14、15日の決定会合での追加緩和を見込んでいる。

(第4段落のエコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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