CBRE:日本の不動産売買仲介部門を拡大へ、年5-10人を東京採用

  • 日本の不動産投資市場の拡大見込み、新卒や外国人も採用
  • 「海外投資家は日本の不動産投資に前向き」と日本法人の小笠原氏

不動産サービス大手の米CBREは、日本の不動産市場への投資資金の流入が今後も安定的に続くと見込み、機関投資家や事業会社などを顧客とする商業用不動産の売買仲介ビジネスを拡大する。実務経験者のほか、新卒や外国人のスタッフも含めて新たな人員を確保し事業拡大を図る考えだ。

  CBRE日本法人の売買仲介部門責任者、小笠原行洋氏は22日の取材で、同部門で「今後数年間、少なくとも東京で年間5-10人のペースで人員を増やしたい」と述べた。同社は国内9カ所に拠点がある。同氏は、海外投資家は日本に引き続き前向きだと指摘。経済成長が減速している中国などと比べて、日本は「社会や政治が安定し、法律がしっかりしているので投資しやすい環境だ」とし、テナント企業の動向についても「アベノミクスで思ったより強いと見直されている」と述べた。

  CBREのまとめによると、2015年の日本の収益不動産取引額は価格上昇で投資利回りが下がったことが響き、前年比約3割減の3.5兆円となった。16年は前年比15%増の4兆円程度と、リーマンショック後の過去7年間で3番目の高水準を見込んでいる。

  日本銀行がマイナス金利導入など一段の金融緩和に踏み込んだことで、米総合不動産JLLの日本法人の赤城威志リサーチ事業部長も「不動産の投資需要がまた高まることになる」との見通しを示している。

イールドギャップ

  CBREが四半期ごとに行う不動産投資家調査では、都心オフィスビルの期待利回りは平均3.75%(1月現在)で、03年の調査開始以来の最低水準となり、売買価格の上昇が続いている状況が示された。それでも海外のオフィスビルと比べて日本は投資妙味がある。

  同社リサーチ部門の大久保寬氏によると、都心のオフィスビルはイールドギャップ(不動産投資利回り-国債利回り)が海外と比べて高い。東京都心のイールドギャップが3%(300bp)余りであるのに対し、北米やアジア太平洋地域では1~2%(100~200bp)という。

  CBREは米国を本拠とする世界最大の不動産サービス会社。日本では不動産の売買仲介のほか、賃貸借仲介やコンサルティングなども手掛けており、人員は現在約1000人。このうち東京本社は600人以上。

  売買仲介では数十億円から数百億円規模のオフィスビル、商業施設や物流施設などを取り扱い、14年には「東京ベイ舞浜ホテル クラブリゾート」の取引を仲介した。08年のリーマンショック以降、日本の不動産投資市場の拡大に合わせて10年末から5年間で売買仲介部門の人員は約70人と2割増加し、売上高は約3倍に増加したという。

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