ルー米財務長官:上海G20での「危機対応」ない-期待をけん制

  • 世界経済は危機的状況にはないとインタビューで発言
  • 日欧は財政政策の活用を、中国には一層の消費需要喚起訴え

ルー米財務長官は、上海で26、27両日に開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議について、世界的な市場の動揺への緊急対応を打ち出す可能性は小さいとの認識を示唆した。各国・地域に対し、不公正な通貨政策を追求せずに内需拡大のためのさらなる行動を取るよう呼び掛けた。

  ルー長官は24日放送のブルームバーグとのテレビインタビューで、「危機ではない状況で、危機対応を期待すべきでない」とし、「現時点では、市場が一部のケースで考えているよりも、実体経済は良好だ」と語った。

  ルー長官は、世界的な金融危機の真っただ中に各国・地域が講じたような、成長回復に向けた詳細な公約をとりまとめる公算は小さいと指摘。その代わり、通貨安競争を控えるといった、各国・地域が近年推進してきた原則にさらに肉付けする可能性があるとコメントした。

  ルー長官はまた、他のG20各国・地域には需要促進のため、金融政策や財政措置、構造改革を活用することで一層真剣な取り組みを望むと話し、「米国に世界の需要全てを頼ることはできない」と述べた。その上で、中国は消費需要喚起でもっとできることがあるとし、日本と欧州は成長押し上げに向けて財政政策の活用が可能だと論じた。

  このほか、各国・地域に対しては、それぞれの通貨の相場を押し下げることで景気浮揚を図ることがないよう、一段と強力なコミットメントを求める方針を明らかにした。

  中国経済が直面する課題をめぐっては、「極めて重大」なものがあるとしつつも、「過度にネガティブな形で解釈されている」と分析。ただ、中国の通貨政策に関するコミュニケーション不足によって、「当局が何を達成しようとしているのか誰しも理解するのが非常に難しくなっている」と説明した。

  さらに、中国は人民元相場が「市場で上下」双方向に変動するのを容認すべきだとする米国の立場をあらためて表明した。

原題:Lew Says Don’t Expect ’Crisis Response’ From Group of 20 Meeting(抜粋)

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