長期・超長期金利が過去最低更新、好調な2年債入札結果が追い風

更新日時
  • 10年マイナス0.065%、20年0.545%、30年0.84%、40年0.975%
  • 2年入札結果:最低落札価格が予想上回る、落札利回りは過去最低

債券市場では、長期と超長期金利が過去最低を連日更新。日本銀行によるマイナス金利政策導入を背景に、金利がプラス圏にある債券を買う動きが活発化。この日の2年債入札結果が良好だったことも相場の追い風となった。

  25日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいのマイナス0.055%で開始後、いったんは1.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.04%まで上昇した。その後は、超長期債利回りの低下に連れて、水準を切り下げ、午後に入るとマイナス0.065%まで下げ、過去最低を更新した。

新発10年債利回りの推移:

ブルームバーグ

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「超長期ゾーン主導の金利低下でブルフラット(平たん)化している。ただでさえ月末にかけては投資家による年限長期化の動きで需給がタイト化しやすいうえ、入札はもう終わり、日銀オペはまだある。流動性の低さが拍車を掛けている面はあるが、海外市場と比べてもフラット化が行き過ぎているとは言えない。短期的には月末まではタイト化、ブルフラット化が進みやすい」と述べた。

  超長期債相場では、新発20年物の155回債利回りが5.5bp低い0.545%、新発30年物の49回債利回りが7.5bp低い0.84%、新発40年物8回債利回りが6bp低い0.975%と、いずれも過去最低を更新している。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「超長期債が買われたのは、今月末に年金のビッグエクステンションで年限長期化があるので、先回りの買いが入ったと思う。薄商いでボラティリティ(変動率)が高いので値が振れやすい」と説明した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「超長期債はパッシブ運用の年限長期化に対する期待もあり、しっかりの展開。40年債利回りが1%を割れたが、1%超の金利があったのが同年限だけだったこともあり、年度末を控えて資産サイドのデュレーションが短くなっていた生保などが買った可能性があるだろう」とみている。ただ、「足元は水準観になれない中で、過熱している感じもあり、積み期が終わる3月15日まではしっかりした相場が期待できるが、その後はやや調整の動きがあるかもしれない」と語った。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比横ばいの151円98銭で始まった後、いったん20銭安の151円78銭まで下落した。その後は、買いが優勢となり、午後の取引終盤にかけては、一時8銭高の152円06銭まで上昇し、日中取引ベースで12日以来の高値を付けた。結局は5銭高の152円03銭と152円台を回復して引けた。

2年債入札結果で最高・平均落札利回りとも過去最低

  財務省が発表した表面利率0.1%の2年利付国債(362回債)の入札結果によると、最高落札利回りがマイナス0.176%と、前回に続いて過去最低を更新。最低落札価格は100円55銭5厘と市場予想の100円55銭を上回った。平均落札利回りもマイナス0.183%と、前回に続いて最低更新。テール(最低と平均落札価格の差)は1銭5厘と2009年12月以来の水準に拡大した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.34倍と、前回の4.84倍から低下した。

  SMBC日興証の竹山氏は、2年債入札について、「それなりにしっかりした結果だった。市場で見方が幅広く分かれていたが、予想より良かった。無難かしっかりめの結果。昨日の日銀オペでも1-3年ゾーンが強い結果だった。需給がしっかりしている」と分析した。

  今回の入札結果発表時刻は午後1時10分と、当初予定の午後0時45分から25分遅れた。同省では入札事務に支障が生じたためとしている。発表時刻遅延の相場への影響は限定的だった。

  財務省が午前に発表した20日までの1週間の対外・対内証券投資によると、国内投資家の対外公社債投資は1兆9743億円の買い越し。買い越し額は2010年8月以来の高水準となった。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「日銀がマイナス金利を導入し、金利を求める動きが強まる中で、外債投資にも向かざるを得ない側面はあっただろう。今後もマイナス金利の制約がある中で、どこで運用するかという問題はつきまとう。相応に外債投資に向かう動きもありそうだ」と述べた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストも、「1月の追加緩和直後に海外に資金が流れたが、もう一度外債を買いに行く動きが出ているのだろう。米国金利がここまで低下した背景には、利上げ観測の後退に加えて日本の投資家が買っている影響もあるだろう」と語った。

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