日銀のマイナス金利、外銀に一層の負担か-ドイツ銀ストラテジスト

  • 階層構造採用でゆうちょ銀と外銀がコスト増に直面とウィンクラー氏
  • システム設計時に日銀スタッフが予想していたかは不明

マイナス金利を導入した日本銀行は、それが主に国内の金融機関に対する課税と見なされないようにするため、目新しい方法を見つけたのかもしれない。

  ドイツ銀行のストラテジスト、ロビン・ウィンクラー氏(ロンドン在勤)は、日銀が階層構造方式を採用したことで、ゆうちょ銀行と共に外国の銀行がコスト増加の点で特に重い負担を強いられることになると考える。

  日本の地方銀行とは異なり、外銀やゆうちょ銀はこのところ準備金を大幅に積み増しており、マイナス金利が適用される超過準備をより多く抱えることになりそうだという。

  ウィンクラー氏は、このように国内銀よりも外銀の痛手が大きくなることで、日銀は今後マイナス金利幅を拡大する場合の政治的保護を確保できるのではないかとの仮説を立てている。

  同氏は「日銀スタッフによるシステム設計の際に、この非対称的なコスト配分が意図されたものであったかどうかはもちろん、予想されていたかどうかも不明だ」としつつも、「真相はどうあれ、外銀の負担の方が大きいのは日銀に有利だ」と指摘した。

  外銀の方が超過準備を圧縮してよりリスクの高い海外資産を購入する可能性が大きく、ポートフォリオのリバランス支援と円安促進という、日銀の刺激策が実体経済活動に効果をもたらす2つの手法を後押しする。

  ただウィンクラー氏によると、ヘッジ比率上昇の可能性を踏まえれば、日本の投資家にはそのように容易に海外資産を蓄積していくわけにはいかず、それがポートフォリオのリバランスを経路とした金融政策の効果的な伝達を阻害するとされる。

  「実質金利差の縮小と並んで、これが以前の1ドル=115-125円のレンジよりも、105-110円のレンジにドルが下落するリスクが大きいとわれわれが考える主な理由だ」と同氏は締めくくった。

Source: Bloomberg)

原題:How the Bank of Japan Made Negative Rates More Politically Palatable(抜粋)

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