国債の品薄感鮮明、40年利回り過去最低-国債入札結果を前に買い優勢

  • 40年物8回債の補完供給オペ、5営業連続で実施
  • 新しい銘柄が出てくるまでこういう状況は続きそう-東短リサーチ

この日の40年利付国債入札の結果を待たずに、投資家は少しでも高い運用利回りを求めて超長期債にまで買いの手を広げている。日本銀行によるマイナス金利政策の導入で、10年物までの国債利回りがマイナスとなるなど、運用難が一段と深刻化していることが背景にある。

  日銀は流動性が低下した国債の貸し借りを手助けするために実施している補完供給オペで、40年物の8回債の供給をマイナス金利政策を導入した16日から5営業日連続で実施。直近2回は金融機関の利用額が400億円を超えた。同オペは複数の金融機関から一時的な貸し付け要望を受けた場合に行うもので、最長で50営業日連続が可能となっている。昨年6月には8回債の供給が9営業日連続で実施された。

  東短リサーチの寺田寿明研究員は、40年物の8回債のSCレポが日銀の補完供給レート(マイナス0.5%)と同じくらいの水準で取引されていると指摘。「投資家がいったん購入してしまうと、レポでも資金が調達したくないため、なかなかモノが出てこない。新しい銘柄が出てくるまでこういう状況は続きそうだ」と言う。

  レポレートがマイナス0.5%と条件が悪いにもかかわらず、需要が強いのは、前回の40年債入札が昨年10月と間が4カ月空いたことで、市場で品薄感が強まっているためだ。今年度は今日が最後の入札となる。発行額も1回当たり4000億円程度と少ない。加えて、日銀国債買い入れオペでは8回債の発行額の半分となる2000億円が吸収されている。

  野村証券の金子泰啓リサーチアナリストは、今回の40年債入札について、「日銀シェアは約50%。今回も供給の半分の2000億円は日銀トレードとして消化され得る」と指摘した。

  財務省は午前10時半から40年債入札を実施。8回債のリオープン発行となり、表面利率は1.4%に据え置き。発行額は昨年10月に実施された前回債と同額の4000億円程度。入札結果発表時刻は午後0時45分となる。

  午前の債券市場では、新発40年物の8回債利回りが日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い1.10%と、これまでの最低水準1.11%を下回っている。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「40年債はすぐに在庫不足になる可能性が高い」と指摘。「1%を超える新発銘柄は40年の8回債のみ。20年債や30年債を中心に購入していた向きが40年債に対する投資を検討してもおかしくない。入札は問題なくこなされるだろう」と話した。 

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