IEA:石油価格は2020年までに80ドルに上昇へ、生産鈍化で

  • 投資削減が次の価格上昇の種をまく-ビロルIEA事務局長
  • 原油価格が近い将来に1バレル=100ドルを回復する可能性は低い

国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は、世界の石油供給の伸びが「著しく」落ち込むため原油価格は2020年までに1バレル=80ドルに達するとの見通しを示した。

  ビロル事務局長はヒューストンで開かれたIHS・CERAウィークの会合で、需要が供給を上回り在庫が縮小し始めるのに伴い価格は来年末に上昇し始めると予想。在庫は18年に減少し始めるものの、価格の回復は米シェール業界の生産の影響で限定的になると述べた。

  同事務局長は「消費者が今の潤沢な在庫や低価格のなかで安心感に浸るのはたやすい」と述べた上で、「だが不吉な前兆に耳を傾けるべきだ。今の歴史的な投資削減を見ると、あまり遠くない将来に原油の安全保障に不愉快な不意打ちを受ける確率は高まっている」と指摘した。

  IEAは16年の平均石油価格を現在の1バレル=35ドル前後と予想し、市場が引き締まり始めるのに伴い17年に緩やかに上昇すると想定している。これは、CERAウィークに毎年参加する世界のエネルギー業界が価格の回復を目にするのは今の低水準にまだ何カ月も耐えた後になることを示唆している。

  IEAの石油市場部門責任者、ニール・アトキンソン氏は同会合で、価格が3桁に回復すると考えるのを業界はやめるべきだと述べ、「近い将来に1バレル=100ドルに回復する公算は小さい」と語った。

原題:IEA Sees Oil Rising to $80 by 2020 as Output Growth Slows (1)(抜粋)

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