NY外為:資源国通貨が上昇し、円が下落-原油反発で逃避が後退

更新日時
  • カナダ・ドルと豪ドルは3営業日ぶりに上昇
  • G20会合は世界経済への信頼向上に貢献へ-シティグループ

22日のニューヨーク外国為替市場では商品輸出国の通貨が上昇。原油価格の反発で、リスク資産に対する投資意欲が持ち直した。

  カナダ・ドルとオーストラリア・ドルは3営業日ぶりに上昇。一部の原油輸出国が生産量を現行水準に凍結するとの観測が背景にある。安全性から逃避先となることの多い円は、この日は3営業日ぶりに下落。ユーロはほぼ3週ぶり安値。

  今年に入り、中国経済の成長減速が世界経済の拡大を抑制するとの見方から、高利回り資産全般にリスク回避の波が押し寄せた。中でも商品輸出国は特に打撃を受けたが、売られ過ぎとの見方から値を戻しつつある。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の間では産油量をめぐる協議が行われ、今週は上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。

  ワラックベス・キャピタルのマネジングディレクター兼シニアストラテジスト、イリヤ・フェイギン氏(ニューヨーク在勤)は「今年の商品関連国通貨のパフォーマンスは比較的好調となる」と予想。「商品相場には過剰な悲観がすでに織り込まれている。豪ドルは上昇するだろう」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、カナダ・ドルは対米ドルで前営業日比0.4%高い1米ドル=1.3706カナダ・ドル。豪ドルは1.1%上昇し1豪ドル=0.7227米ドル。円は米ドルに対して0.3%安い1ドル=112円92銭。ユーロは0.9%下げて1ユーロ=1.1030ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前週末比6.2%高い1バレル=31.48ドルで終了した。

  商品関連通貨の上昇は、サウジアラビアとロシア、ベネズエラ、カタールが先週ドーハで開かれた会議で生産量を1月水準で据え置くことに暫定合意したことがきっかけ。合意は他の産油国の参加が前提となっている。国際エネルギー機関(IEA)はこの日、世界的な原油の供給超過は2017年も続くとの見通しを示した。

  CIBCワールド・マーケッツの外為戦略ディレクター、バイパン・ライ氏(トロント在勤)は「原油はこの日最大の材料だ。OPEC加盟国と非加盟国が生産水準の固定に踏み切りそうな気配を見せているため、原油市場では短期的な底が意識されている」と述べた。

  今週のG20会合もまた、市場にさらなる安心感を与えるとして期待されている。事情に詳しい複数の当局者によると、各国の外貨準備など既存のリソースを用いて協調する手段などが議題に挙がる。

  シティグループのG10通貨戦略担当グローバル責任者、スティーブン・イングランダー氏(ニューヨーク在勤)はG20について、「世界を救う会合にはならないが、各国政策当局者は世界経済への信認を高めるという立場を十分に共有していると、投資家を納得させるものになるだろう」とのリポートを電子メールで配信。「大規模なリスクテークによる相場上昇を引き起こすには足りないかもしれないが、ダウンサイドのテールリスクをいくらか取り除くことは可能かもしれない」と指摘した。

原題:Oil-Exporter Currencies Gain at Yen’s Expense as Crude Rallies(抜粋)

(相場を更新し、第6段落以降を加えます.)
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