米経済に「デフレバイアス」も-FRBが調査リポート公表

  • 2%のインフレ目標達成は一層困難となる可能性
  • 低金利下で米金融当局の景気刺激の能力制約と企業が認識

先のリセッション(景気後退)以降、米経済は「デフレバイアス」がかかっている可能性があり、その結果、米金融当局が2%のインフレ目標を達成するのは一段と困難となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)が今月公表した調査リポートで、FRBのエコノミストらはこのように指摘した。

  その理由については、低金利の下で米金融当局による景気刺激の能力が制約されると企業が認識するためだと説明。そのことが、将来のコストに対する企業の予想を引き下げ、製品やサービスの価格決定に影響を及ぼすとしている。

  リポートはFRBのシニアエコノミスト、タイスケ・ナカタ氏、欧州中央銀行(ECB)勤務のセバスチャン・シュミット氏、米ニューヨーク大学博士課程のティモシー・ヒルズ氏が共同でまとめた。

  エコノミストらは「われわれの調査結果は現在の低水準からインフレ率を押し上げようとする政策当局に警告を発するものだ」とし、「グレートリセッション前に比べ、インフレ目標の達成はずっと難しい可能性がある」と指摘した。

  FRBのイエレン議長ら米金融当局者は、ドル高や原油安といった一時的な要因の影響が弱まれば、インフレ率は徐々に当局の目標に向かって上昇すると予想している。

  だが、ナカタ氏らのリポートはこうした見方に疑問を呈するもので、同氏らのコンピューターモデルでは、基本的なシミュレーションの下でのインフレ率は2%を0.25ポイント程度下回って推移することが示されたという。

  リポートの公表は、その結論にFRBが賛同していることを示唆するわけではない。

原題:’Deflationary Bias’ May Afflict U.S. Economy, Fed Paper Says (1)(抜粋)#*#

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