2月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:資源国通貨が上昇し、円が下落-原油反発で逃避が後退

22日のニューヨーク外国為替市場では商品輸出国の通貨が上昇。原 油価格の反発で、リスク資産に対する投資意欲が持ち直した。

カナダ・ドルとオーストラリア・ドルは3営業日ぶりに上昇。一部 の原油輸出国が生産量を現行水準に凍結するとの観測が背景にある。安 全性から逃避先となることの多い円は、この日は3営業日ぶりに下落。 ユーロはほぼ3週ぶり安値。

今年に入り、中国経済の成長減速が世界経済の拡大を抑制するとの 見方から、高利回り資産全般にリスク回避の波が押し寄せた。中でも商 品輸出国は特に打撃を受けたが、売られ過ぎとの見方から値を戻しつつ ある。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の間では産油量をめぐる協議 が行われ、今週は上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会 議が開かれる。

ワラックベス・キャピタルのマネジングディレクター兼シニアスト ラテジスト、イリヤ・フェイギン氏(ニューヨーク在勤)は「今年の商 品関連国通貨のパフォーマンスは比較的好調となる」と予想。「商品相 場には過剰な悲観がすでに織り込まれている。豪ドルは上昇するだろ う」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、カナダ・ドルは対米ドルで前営業 日比0.4%高い1米ドル=1.3706カナダ・ドル。豪ドルは1.1%上昇し1 豪ドル=0.7227米ドル。円は米ドルに対して0.3%安い1ドル=112円92 銭。ユーロは0.9%下げて1ユーロ=1.1030ドル。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前週 末比6.2%高い1バレル=31.48ドルで終了した。

商品関連通貨の上昇は、サウジアラビアとロシア、ベネズエラ、カ タールが先週ドーハで開かれた会議で生産量を1月水準で据え置くこと に暫定合意したことがきっかけ。合意は他の産油国の参加が前提となっ ている。国際エネルギー機関(IEA)はこの日、世界的な原油の供給 超過は2017年も続くとの見通しを示した。

CIBCワールド・マーケッツの外為戦略ディレクター、バイパ ン・ライ氏(トロント在勤)は「原油はこの日最大の材料だ。OPEC 加盟国と非加盟国が生産水準の固定に踏み切りそうな気配を見せている ため、原油市場では短期的な底が意識されている」と述べた。

今週のG20会合もまた、市場にさらなる安心感を与えるとして期待 されている。事情に詳しい複数の当局者によると、各国の外貨準備など 既存のリソースを用いて協調する手段などが議題に挙がる。

シティグループのG10通貨戦略担当グローバル責任者、スティーブ ン・イングランダー氏(ニューヨーク在勤)はG20について、「世界を 救う会合にはならないが、各国政策当局者は世界経済への信認を高める という立場を十分に共有していると、投資家を納得させるものになるだ ろう」とのリポートを電子メールで配信。「大規模なリスクテークによ る相場上昇を引き起こすには足りないかもしれないが、ダウンサイドの テールリスクをいくらか取り除くことは可能かもしれない」と指摘し た。

原題:Oil-Exporter Currencies Gain at Yen’s Expense as Crude Rallies(抜粋)

◎米国株:上昇、原油高で買い広がる-S&P500種は6週ぶり高値

22日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は終値ベースで6 週ぶり高値となった。原油相場の上昇で世界経済の減速懸念が和らぎ、 幅広い買いにつながった。

株式市場では、今年に入り最悪のパフォーマンスとなっている業種 の一部に引き続き買いが入った。銀行株はここ6営業日で5回目の上 昇。ウェルズ・ファーゴやバンク・オブ・アメリカ(BofA)が高 い。産銅のフリーポート・マクモランは15%近く上昇。11日以降で は62%の値上がりとなっている。ユナイテッド・テクノロジーズ (UTX)は一時7.6%高。ハネウェル・インターナショナルと合併の 可能性について協議したとの経済専門局CNBCの報道に反応した。

S&P500種株価指数は前週末比1.5%高の1945.50と、1月6日以 来の高値。ダウ工業株30種平均は228.67ドル(1.4%)上げて16620.66 ドル。

マニング・アンド・ネイピアのシニアアナリスト、グレッグ・ウッ ダード氏は「今の市場は少なくとも、経済見通しは素晴らしくはないも のの、ひどくもならないようだという認識になりつつあるのかもしれな い」と分析。「米経済の車輪が外れかかっていないということは確か だ」と続けた。

原油相場はこの日、石油輸出国機構(OPEC)の一部加盟国とロ シアによる現行水準での生産凍結がいずれ供給過剰の抑制につながると の観測から上昇した。ウェスト・テキサス・インターミディエート (WTI)先物は6.2%高。一時は1バレル=32ドルを超える場面もあ った。

この日の株式市場では、世界の成長ペースをめぐる不安や根強く続 く原油安の影響を示唆するような動きはほとんど見られなかった。原油 価格が安定しつつある兆候や中国経済の減速が懸念されていたほどひど くないとの観測から、S&P500種はこのところ上げ基調となってい る。銀行や半導体、自動車、小売りなど今年に入り特に大きく売られて いる銘柄の一部が回復を主導している。

キー・プライベート・バンクのチーフ投資ストラテジスト、ブルー ス・マケイン氏は「原油相場が少なくとも安定すれば非常に助けになる だろう」とし、「必ずしも再び上昇し始める必要はない。ほんの短い反 発でも、短期的に株式相場の押し上げに間違いなくプラスに働く」と続 けた。

市場では経済データへの注目も続いている。今週は消費者信頼感や 新築住宅販売、耐久財受注、国内総生産(GDP)、個人支出のデータ が発表される。22日発表されたシカゴ連銀全米活動指数は市場予想を上 回る伸びとなった。

企業の決算シーズンは終わりに近づいており、S&P500種銘柄の 決算では約4分の3で利益が予想を上回った。一方で売上高が予想を上 回ったのは半分未満にとどまった。今週はメーシーズやターゲット、ト ランスオーシャン、アパッチなどが決算を発表する。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日5.6%下げて19.38。20を下回ったのは3週間ぶり。 終値ベースで1月5日以来の低水準となる。

S&P500種の業種別10指数は全て上昇。エネルギーや素材、一般 消費財の指数が特に上げた。

原題:U.S. Stocks Rise With Oil as S&P 500 Rallies to Six-Week High(抜粋)

◎米国債:下落、原油上昇と世界的な株高で逃避需要が後退

22日の米国債相場は下落。2年債利回りは3週間ぶりの水準に上昇 した。原油相場と世界の株価が上昇したため、資金の逃避先としての米 国債需要が弱まった。

年内の利上げ観測が再浮上し、金融政策に最も敏感な2年債利回り は上昇した。今月に12年ぶり安値に沈んだ原油相場は、過去4営業日で 3度目の上昇となった。財務省は23日に2年債入札(規模260億ドル) を実施する。今週は入札が3回実施される。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「不安を材料にした大規模な相場展開となっ ていたが、幾らか落ち着きを取り戻した」と指摘。「利回りが格段に上 昇するには経済指標の好転が必要だ。かなり買われ過ぎだったが、中立 水準に戻っている」と述べた。

10年債とインフレ連動国債10年物の利回り差は2営業日連続で拡大 した。10日には2009年3月以来の最小となっていた。金利先物市場が織 り込む年内追加利上げの確率は約46%。11日時点の11%から上昇してい る。この算出は次の利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が 新たな目標レンジの中央になるとの仮定に基づく。

ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前営業日比1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して0.75%。同年債(表面 利率0.75%、2018年1月償還)価格は100ちょうど。10年債利回りは1 bp上昇の1.75%、30年債利回りはほぼ変わらずの2.6%。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「勢いは引き続き利 回り上昇の方に傾いている。全般にリスクオンのセンチメントだ」と述 べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、26日に発表 される1月の個人消費支出(PCE)価格指数は年率1.2%上昇と予想 されている。米金融当局の目標は2%上昇。先週発表された1月の米消 費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除くと約4年ぶりの大幅 な伸びを示した。

財務省は24日に5年債(規模340億ドル)、25日に7年債(同280億 ドル)の入札を実施する。

原題:Treasuries Fall as Refuge Demand Wanes Amid Gains in Oil, Stocks(抜粋)

◎NY金:4日ぶり下落、原油価格上昇で逃避需要が減退

22日のニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに下落。世界的な株 価上昇や原油の値上がりを背景に、逃避先とされる金の買いが減退し た。

T&Kフューチャーズ・アンド・オプションズ(フロリダ州ポート セントルーシー)のマイケル・スミス社長は電話インタビューで、「一 部の投資家は状況がそれほど悪くないとみて、金のポジションを解消し ている」と指摘。「株式相場や原油が上昇し、ドル指数も上がってい る。この3つを合わせると、金には弱材料となる」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前週末 比1.7%安の1オンス=1210.10ドルで終了。

銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ とパラジウムも値下がりした。

原題:Gold Sags First Time in Four Days as Oil Gain Curbs Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:2週ぶり高値-現行水準での生産凍結に期待

22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が急反発し、約2週間ぶり高値。一部の 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアによる現行水準での生産凍 結はいずれ、原油市場の供給超過解消につながるとの見方が広がり、こ の日は世界的に株価が上昇した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「今年 の原油市場を圧迫していた経済への懸念の多くが、少なくとも米国に関 しては明るい内容の経済データで緩和された」と指摘。「不安を募らせ ているショートの投資家は多い。これまでにも何度か底入れの判断を急 ぐ動きがあったが、ちょうど今もそれに相当する」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前週 末比1.84ドル(6.21%)高い1バレル=31.48ドルで終了。終値ベース で4日以来の高値となった。3月限はこの日が最終取引。中心限月の4 月限は1.64ドル上げて33.39ドル。

原題:Oil Rises to Two-Week High With Equities Amid Output Freeze Talk(抜粋)

◎欧州株:3週間ぶり高値、資源株に買い-英FTSE100も上げる

22日の欧州株式相場は3週間ぶり高値に達した。資源銘柄の上げが 目立ち、昨年12月上旬以来の高値を付けた。

指標のストックス欧州600指数は前週末比1.7%高の331.82で終了。 資源銘柄ではスイスのグレンコアのほか、英豪系鉱山会社のBHPビリ トンとリオ・ティントが大きく買われた。

英国では欧州連合(EU)残留・離脱の是非をめぐる論議が活発化 しているが、同国株の指標であるFTSE100指数は1.5%上昇。鉱業株 が同指数を押し上げた。また、ジョンソン・ロンドン市長がEU離脱 「Brexit」を支持し、これを手掛かりにポンドが下げたことも支 援材料となった。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメーレン氏は、「かなり大きなリスクが幾つかまだあるものの、あ まりの売り浴びせを受けた相場はそろそろ反発する時期だった」とし、 「資源セクターが好転した。中国をめぐる懸念の一部も和らぎ始めてい る。安堵感から急上昇するこの局面では、相場にはもう少し上がる余地 がある」と語った。

個別銘柄では、英アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズ が1.2%上昇。衣料品小売りのプライマークや食品会社キングスミルを 傘下に置く同社は通期利益見通しを上方修正した。触媒を手掛けるベル ギーのユミコアは7.2%上昇。同銘柄の買いをUBSグループが勧め た。英小売りのホーム・リテール・グループは13%急伸。南アフリカ共 和国のシュタインホフ・インターナショナル・ホールディングスがJ・ セインズベリーに対抗して14億ポンドでの買収案を提示した。セインズ ベリーは2.3%値下がり。

原題:Miners Surge Sends Europe Stocks to 3-Week High; FTSE 100 Gains(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-経済指標でECB追加緩和への期待高まる

22日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。域内景気 の減速兆候で欧州中央銀行(ECB)が来月に金融緩和を拡大するとの 見方が広がり、国債需要を押し上げた。

イタリア10年債も値上がり。英マークイット・エコノミクスが発表 したユーロ圏の製造業と サービス業を合わせた2月の総合購買担当者 指数(PMI)速報値は52.7と、約1年ぶりの低水準に低下した。欧州 債の指標とされるドイツ10年債は3営業日続伸。先週に2015年1月以来 の週間大幅高となった欧州株がこの日も上げたものの、ドイツ債には影 響しなかった。ドイツ製造業の活動状況を示す指数は2月に1年3カ月 ぶり低水準に落ち込んだ。

ブルームバーグ世界国債指数によれば、ドイツ債のリターンは年初 から今月19日まででプラス3.4%。ドラギ総裁率いるECBが緩和を拡 大するとの観測が背景にある。同国債は米国債とともに世界で最も安全 な資産の一つと見なされており、年明けの株安に伴う質への逃避も支援 材料だった。

ラボバンク・インターナショナルのストラテジスト、マシュー・ケ アンズ氏(ロンドン在勤)は「域内経済が低迷からほとんど抜け出した と示唆するような力強いパターンが、主要経済データからは十分にうか がえない」と指摘。緩和「プログラムが最終的に拡大されるのは明らか だ。ドラギ総裁は政策委員会の中で十分な支持を得たように見える。市 場の期待を好転させようとECBができる限りの措置を講じるのだか ら、これは強気の環境だ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時33分現在、イタリア10年債利回りは前週末比 4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.52%。同国債 (表面利率2%、2025年12月償還)の価格は0.37上げて104.36。同年限 のスペイン債利回りは5bp下げて1.66%。一時は8日以来の低水準に 達した。

ドイツ10年債利回りは2bp低下の0.18%。過去2営業日で7bp 下げている。11日には0.13%と、昨年4月以来の低水準をつけている。

原題:European Bonds Advance as Data Support ECB Stimulus Speculation(抜粋)

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