円が反落、株高や原油反発で対ドル一時113円台-ポンドは下落

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  • 朝方の112円台半ばから113円05銭までドル高・円安が進む場面も
  • ドル・円、上昇基調に転じるというのは見えない-外為どっとコム

22日の東京外国為替市場では円が反落。日本や中国の株価上昇や原油相場の反発を背景にリスク回避ムードが和らぎ、円を売る動きが優勢となった。

  午後4時6分現在のドル・円相場は1ドル=112円75銭前後。朝方の112円台半ばから一時は113円05銭までドル買い・円売りが進んだ。もっとも、113円台の滞空時間は短く、午後にかけては112円台後半で一進一退の展開となった。

  外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、ドル・円はかなり下げたので、株が戻せば戻りもあるが、英国の欧州連合(EU)離脱問題や原油安など材料的にはあまりにもリスク要因が多く、「上昇基調に転じるというのは見えない」と指摘。今月11日の111円割れの後の戻りで「115円に到達できなかったというのは大きい」とも言い、「基調的には依然戻り売りと思う」と語った。    

  ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨中、ポンドを除く15通貨に対して前週末終値比で下落。ユーロ・円相場は早朝に1ユーロ=125円02銭と先週末に付けた2013年6月以来の円高水準に並んだ後、125円56銭までユーロ買い・円売りが進み、その後もみ合いとなった。同時刻現在は125円36銭前後。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.11ドル台前半でもみ合う展開が続いた。

  22日の東京株式相場は反発。日経平均株価は開始直後に150円下げたが、その後プラス圏に浮上し、午後も堅調に推移した。中国・上海総合指数も反発。ニューヨーク原油先物相場はアジア時間22日の時間外取引で上昇している。

  石川氏は、ニューヨークまで株高が続けば、ドル・円がもう一段上昇する可能性はあるが、先週以降、一目均衡表の転換線で上値を抑えられる形となっており、リスクオンになり切れなければ足元113円台前半にある転換線付近の重さが改めて意識され、「戻り売りとなる可能性が高い」と指摘。実際、週末に20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を控えて、「為替に直接効くような政策」を単独で打ち出すのは難しいため、いったん下を攻め始めると、111円割れを目指す展開になりやすいと語った。

  事情に詳しい複数の当局者が明らかにしたところによると、26、27日に中国・上海で開かれるG20会議では世界成長見通しの悪化や政策当局の対応方法が主要議題になる見通し。中国金融市場の混乱や世界の金融システムのセーフティーネットを強化する方法についても話し合われる。  

ポンド下落

  週明けのアジア市場ではポンドが反落。ロンドン市長がEU残留の是非を問う6月の国民投票に向けて、EU離脱を求める運動を展開すると表明したことが売り材料となった。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、英国のEU離脱はまずないと思うが、不透明感は続くので、ポンドの上値は重く、対ドルでは1ポンド=1.4ー1.5ドルでのもみ合いになると予想。世界経済の不安定さが落ち着いてくれば、米国に次いで利上げするのは英国との見方も強いため、1.4ドルを割り込むポンド安には違和感があるが、「しっかり買うのは離脱うんぬんがしっかり晴れてから」と語った。

  ポンドは対円で一時1ポンド=160円ちょうど付近まで下落し、今月11日に付けた13年11月以来の安値に接近。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドの平野淳外国為替営業部長は、「6月23日の国民投票が決まり、これからさまざまな政治家などが離脱残留の意思表示をして、モメンタムが出てくるため、織り込むにはまだ早い」とした上で、ポンド・円は160-165円がコアレンジだが、「時期的に3月末の年度末前で円へのレパトリ(自国への資金回帰)フローがあることを考えると、157-158円程度までオーバーシュートする可能性もあるだろう」と話した。

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