【日本株週間展望】往来相場、原油・欧州悲観和らぐ-円高警戒は強い

2月4週(22-26日)の日本株は、日経平均株価が1万6000円を挟んだ往来相場となりそうだ。原油価格や欧州一部銀行の信用問題に対する過度な悲観は後退しており、一時期のようなパニック的に下がる可能性は薄れてきた。一方、為替のドル安・円高推移、それに伴う輸出企業の収益下押しリスクは依然不安視され、上値を追う買いも入りづらい。

  第3週の日経平均は週間で6.8%高の1万5967円17銭と3週ぶりに反発、上昇率は日本銀行が量的・質的金融緩和策を強化した2014年10月5週(7.3%)以来の大きさとなった。原油市況や欧州銀行株の上昇、米国経済統計の堅調などから買い戻しが活発化し、15日の取引では1日で1000円以上急騰。その後は一進一退の展開となった。サウジアラビアとロシアは1月の原油生産量を維持することで合意、この動きにイランは支持を表明した。

  第4週は26ー27日の日程で中国・上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。麻生太郎副総理・財務相は19日の会見で、「中国経済や原油安、米国の金利政策について議論する」と述べた。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、各国協調の「実現は困難との見方が支配的」と冷静に分析するが、市場の混乱が再燃すれば政策発動期待は高まりやすい状況で、売り仕掛けも出にくそうだ。

  このほか、米国で経済統計の発表が多く、23日に2月の消費者信頼感指数、24日に1月の新築住宅着工件数、25日に耐久財受注、26日に昨年10ー12月期国内総生産(GDP)の改定値が予定されている。ブルームバーグがまとめた市場予想では、消費者信頼感指数が97.5と前月の98.1から低下、新築住宅販売件数は前月比年率換算で52万件と前月の54万4000件から低下する見込み。米景況感が悪化すれば為替がドル安・円高に振れる可能性は高く、注意を要する。

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≪市場関係者の見方≫
●アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之運用部長
  中国人民元の切り下げや欧州銀行の不安があった一時期の悲観論は後退、弱気一辺倒というわけではなくなったが、懸念は為替。世界経済が減速する中、米国の利上げシナリオが後退したのはポジティブだが、ドル安・円高になってしまう。円の水準が定まらなければ、先を見通しにくい。米国で強めの経済指標が出ると、素直に好感されやすい環境にはなってきた半面、弱めの内容なら円高になり、日本株は下がる。

●富国生命保険の山田一郎株式部長
  原油は一度1バレル=20ドル台半ばまで落ち、底を打った感じはしている。投機的に売りにくくはなった。日本株はまだ値動きが荒く、投資家は適正株価を見極めようとしている。米景気がある程度落ち着けば、戻りを試していけるだろう。日本の企業収益は、やはり円安に頼っているところが大きい。G20会合で、人民元の切り下げで中国発の通貨安競争にならないよう、安心感が広がるかどうかに期待している。

●三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長
  G20会合はセレモニーにすぎず、具体的な対策は出てこないだろう。その場合、ヘッジファンドがもう一度仕掛け、再度円高にトライする可能性がある。為替も原油もまだ不透明感が強く、日本株は低水準での往来相場とみていた方が妥当だ。金融政策だけでは効かないというのが分かっており、安倍政権の経済政策をいち早く増強する必要がある。

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