日本株は反落、グローバル景気と円高警戒-輸出や資源、銀行中心売り

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19日の東京株式相場は反落。米国経済統計の低調などグローバル景気への不透明感が根強く、為替の円高推移も嫌気され、リスク回避の売りが優勢だった。週末を前に持ち高を落とす動きも出やすい中、輸送用機器や電機など輸出株、ガラス・土石製品や非鉄金属など素材株、鉱業や石油など資源株、銀行株中心に安い。

  TOPIXの終値は前日比19.38ポイント(1.5%)安の1291.82、日経平均株価は229円63銭(1.4%)安の1万5967円17銭。

  アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之運用部長は、「懸念材料は少し減り、弱気一辺倒ではないが、円高のストップが見えてこないと買いは入れにくい」と指摘。投資家の中では、「円高イコール日本株売りというイメージがある」と話した。

  経済協力開発機構(OECD)は18日、世界の2016年経済成長率見通しを昨年11月時点から0.3ポイント下方修正、15年と同水準の3%とした。ブラジルとドイツ、米国の経済が減速しつつあり、新興市場の一部では為替の変動と過剰債務のリスクがあるとしている。1月の米景気先行指標総合指数は前月比0.2%低下と、2カ月連続のマイナス。前月は0.3%低下(速報値0.2%低下)に下方修正された。18日の欧米株式は軟調、対照的に米国債は上昇(金利は低下)した。

  きょうのドル・円相場は一時、1ドル=112円70銭第と1週間ぶりのドル安・円高水準に振れた。前日の日本株市場の終値時点は113円90銭。18日のニューヨーク市場では、ユーロが主要通貨に対し下落する流れがあった。

  この日の日本株は、マクロ景気への懸念や海外株軟調の流れから安く始まり、為替の円高推移に連れる格好で午後前半には日経平均の下げ幅が一時400円に迫る場面があった。ミラボー・セキュリティーズ・アジアのトレーディング・ディレクター、アンドルー・クラーク氏(香港在勤)は「週末を前に利益確定したい人がいる。投資家はまだ不安を感じやすく、見通しが短期になっている」と言う。

  ただし、円高の勢いが弱まった大引けにかけてはやや下げ渋り。来週26ー27日には上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会合が開催予定で、各国の政策協調の有無を見極めたいとのムードも漂う。麻生太郎副総理・財務相は19日の閣議後会見で、G20では「中国経済や原油安、米国の金利政策について議論する」と述べた。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、「セレモニーにすぎず、具体的な対策は出にくいのではないか。その場合、ヘッジファンドなどが仕掛け、さらに円高にトライするかもしれない」との見方を示していた。

  東証1部33業種は鉱業、石油・石炭製品、銀行、ガラス・土石製品、非鉄、鉄鋼、輸送用機器、電機、保険、機械など29業種が下落。空運、陸運、不動産、電気・ガスの4業種は上昇。東証1部の売買高は22億9146万株、売買代金は2兆2775億円、代金は前日に比べ16%減った。上昇銘柄数は380、下落は1471。

  売買代金上位ではソフトバンクグループやトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、村田製作所、マツダ、日本電産、アルプス電気、新日鉄住金、マブチモーターが安い。野村証券が目標株価を下げた国際石油開発帝石、今12月期営業利益は2桁減益を見込むトレンドマイクロは急落した。半面、日米航空交渉で羽田空港発着の米国便増便が決まり、傾斜配分への期待でANAホールディングスは高い。三井不動産や住友不動産、サイバネットシステム、JR西日本、ケネディクス、クレディ・スイス証券が投資判断を上げた東京建物も買われた。

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