ブラード総裁:利上げ先送り支持を示唆-インフレ期待低下で

更新日時
  • 最近の市場混乱でインフレ期待が一段低下したとブラード総裁
  • 株価急落などにより中期的に資産バブルのリスクは後退した

米セントルイス連銀のブラード総裁は17日、最近の市場混乱で投資家のインフレ期待が一段と低下し、利上げを先送りする余地が生じたとの見解を示した。

  ブラード総裁はセントルイスでの講演で、「市場ベースのインフレ期待が低下する状況で正常化戦略を継続するのは賢明ではないと私は判断する」と述べた。同総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つ。

James Bullard.

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  同総裁は先月のFOMCで金利据え置きを支持した。この日公表された同FOMCの議事録で、世界的な景気減速と市場の混乱を背景に経済見通しへのリスクが高まっていると多くの当局者が認識していたことが明らかになった。

  ブラード総裁はまた、最近の金融環境引き締まりにより以前ほど取り沙汰されていないものの、資産バブルの懸念への対処も金利正常化の目的の一部だと発言。「最近の世界的な株価急落と、社債市場のリスクスプレッド拡大により中期的にこうしたリスクの懸念は後退したもようだ」と説明した。

マイナス金利

  ブラード総裁は講演後の質疑応答で、米経済は日本銀行や欧州中央銀行(ECB)のようにマイナス金利政策が必要な状態には全くなっていないと指摘。「米国の見通しはかなり良好だ。時間はより長くかかる可能性がある」ものの、「正常化プログラムにほぼ沿って進んでいる」と述べた。

  昨年12月のFOMC参加者の予想中央値では、今年は0.25ポイントの利上げ4回が見込まれている。ブラード総裁は講演後に記者団に対し、「われわれは恐らく、年に何回利上げすべきかという論点から離れる必要がある」と述べ、「米経済の好材料やかなり良好な経済成長、労働市場の一段の改善、インフレが再び軌道に乗るとの確信といったことで動きたい」との認識を示した。

  同総裁は昨年12月の利上げを擁護。政策をより正常な軌道に乗せるプロセスを開始する「十分な根拠」があったとし、米経済がリセッション(景気後退)入りする確率は高くないと語った。

  ブラード総裁は米経済見通しについては引き続き自信を持っているとし、世界の経済成長が今年上向くと予想。「今年の米経済成長は昨年より力強くなり、米労働市場の改善が続くとみている」と話した。

原題:Bullard Calls Raising Rates Unwise as Inflation Falls Short (1)(抜粋)

(質疑応答での発言などを追加して更新します.)
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