円が上昇、株安で買い先行-対ドルで一時1週間ぶり112円台

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  • ドル・円は午前に113円台を割り込み、一時112円71銭まで円買い進行
  • 来週にかけて112円後半から114円前半で推移続く-SBI証

  19日の東京外国為替市場では円が上昇。株価の下落を背景にリスク回避に伴う円買いが先行し、ドル・円相場は一時1週間ぶりに1ドル=112円台へ下落した。

  午後4時10分現在のドル・円相場は113円07銭前後。午前に113円台を割り込み、一時112円71銭まで円買いが進んだ。もっとも、午後には日本株が下げ幅を縮小する中、ドル・円も113円台を回復した。

  SBI証券債券部部長の相馬勉氏は、大きく下げてきた後でドル・円の動きにはさすがに疲れが感じられるとし、来週末には20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議もあり、「先週、先々週のような底なし的な動きにはならない」と指摘。G20に向けては、ある程度上下に振れながらも112円後半から114円前半のレンジを大きく抜けることはないであろうと語った。

  ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨の大半に対して前日終値比で上昇。一時は全面高となり、オーストラリアドルなど個別の材料が出た通貨に対する上げが目立った。

  ユーロ・円相場は一時1ユーロ=125円39銭と2013年6月14 日以来の水準まで円高が進行。その後125円台後半へ値を戻した。

  19日の東京株式相場は反落。取引終盤にかけて下げ渋ったが、日経平均株価は一時400円近く下げる場面があった。前日の米株式相場も反落。米国債は上昇し、10年債利回りは1週間ぶりに低下した。

  三菱UFJ信託銀行の資金為替部為替市場課の市河伸夫課長は、ドル・円について、米金融当局がハト派に傾いたことから3月の利上げ見送りが鮮明となり、「ドルは買えないという感じになっている」と指摘。株が軟調な中、113円割れに続く「さらなる下値リスクという点では、112円50銭を切るかどうかが市場では注目されている」と話していた。
  
  中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は北京でのフォーラムで、市場の失敗時に当局は役割を果たすべきだと述べた。来週26、27日には今年初のG20会議が中国・上海で開催される。

  SBI証の相馬氏は、これまで中国からの資金流出などでリスクオフという話があったが、中国が春節明けにいきなり人民元高にもっていったところに「当局の意思表示が出ている」と指摘。市場の混乱に対してG20で協調的な姿勢を打ち出すことに関して、「中国は協力的という判断でいいと思う」と語った。


豪ドル下落

  オーストラリア準備銀行(中央銀行)のエドワーズ政策委員は豪ドル相場について、「若干高すぎる」とし、1豪ドル=0.6500米ドルであればより居心地良いだろうと述べた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のグレゴー・スチュアート・ハンター記者がツイッターへの投稿で伝えた。

  この投稿を受け、豪ドルは下落し、対円では一時1週間ぶりに1豪ドル=80円台を割り込む場面が見られた。一方、韓国ウォンは対円で一時2013年10月以来の安値まで下落。その後、為替市場の一方的な動きには必要な措置を取るとの韓国当局者のコメントが伝わると、ウォンは下げ渋った。

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