ドル・円は113円台後半、米景気への警戒感がドルの重し-株高支え

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  • ドルは朝方に付けた114円33銭を上値に一時113円80銭まで下落
  • リスクオフの圧力はなかなか消えにくい-大和証・亀岡氏

18日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=113円台後半で推移。株高に伴うリスク回避圧力の緩和が支えとなる一方、米景気の先行きへの警戒感から、ドルは上値の重い展開となった。

  午後3時35分現在のドル・円相場は113円85銭付近。ドルは朝方に付けた114円33銭を上値に、一時113円80銭まで水準を切り下げた。その後114円台を回復する場面もあったが、上値は限定的だった。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「前日の海外市場では原油や株価の上昇でリスクオン的な動きだったが、一方で世界的な景気懸念は根強い」とし、「リスクオフの圧力はなかなか消えにくい」と指摘。これから発表される米経済指標の内容次第で景気懸念が強まる可能性があるとし、「ドル高が進行しにくい状態になっている」と話す。

  この日の米国時間には13日終了週の新規失業保険申請件数が発表される。

米株高・金利上昇

  17日の米国株式相場は3日続伸。年初来から最も下げがきつかった銘柄が引き続き回復したことに加え、原油高を背景にエネルギー株も上昇し、ダウ工業株30種平均の上げ幅は250ドルを超えた。米国債相場は下落し、10年債の利回りは一時1.85%と8日以来の水準まで上昇した。

  この日の東京株式相場は日経平均株価が大幅反発。前日終値からの上げ幅は一時500円を超えたが、引けにかけて伸び悩んだ。

  17日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発。イランのザンギャネ石油相はカタールとイラク、ベネズエラとの協議を終えて、サウジとロシアが打ち出した原油生産を1月水準で維持するとの計画を含め、石油市場の安定化を図るいかなる取り組みも支持すると語った。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が17日公表した連邦公開市場委員会(FOMC、1月26-27日開催)議事録によると、政策当局者らは商品価格下落や金融市場混乱が米経済にもたらすリスクが高まっているとの懸念を示した。

  三菱東京UFJ銀行経済調査室のチーフ米国エコノミスト、栗原浩史氏(ニューヨーク在勤)は、議事録の内容について、「中国や新興国の問題だけで市場が混乱しているという割り切りでもないということだと思う。今回はウエートという意味で、もう少し自国のことも少し気にかけているような雰囲気がある」と説明。「市場の反応は小動きの範囲内」と言う。

  日本銀行の黒田東彦総裁は18日の参院財政金融委員会の半期報告で、「世界的に投資家のリスク回避姿勢が過度に広まっている」として、市場の経済・物価に与える影響について「しっかりと注視していく方針だ」と述べた。その上で物価安定の目標のために必要な場合には「量、質、金利の3つの次元で追加的な金融緩和措置を講じる」と語った。

  黒田総裁は「国際金融資本市場の動揺が収まっていない」と指摘。中国・上海で26日から開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、国際金融市場の不安定な動きを議論するとしている。必要に応じて協調的な行動が重要とも述べた。

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