日本株は反発、原油高や米生産安心-資源、素材上げ、パニック収束も

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18日の東京株式相場は反発。原油市況の急伸や米国生産統計の堅調で景気に対する不安感が後退、リスク資産を見直す買いが入った。石油や鉱業、卸売など資源株が業種別上昇率の上位を占め、鉄鋼や非鉄金属、化学など素材株、電機や機械など輸出株も高い。

  TOPIXの終値は前日比28.80ポイント(2.3%)高の1311.20、日経平均株価は360円44銭(2.3%)高の1万6196円80銭。一時50に迫った日本株投資家の恐怖心理を示す日経平均ボラティリティ・インデックスは36.26と、8日以来の水準まで下がった。

  富国生命保険の山田一郎株式部長は、「原油はいったん底を打った印象。少なくとも投機的にショートは売りにくくなっている」と言う。現状は、極端な売られ過ぎからの先物の買い戻しが中心だが、「米経済統計で今後さらに予想を上回る数字が出て、落ち着いてくれば、戻りは取れる」との見方を示した。

  イランは17日、サウジアラビアとロシアが合意した原油の生産量維持案に支持を表明した。自国が生産を抑制するかどうかについては言及しなかったが、同日のニューヨーク原油先物は5.6%高の1バレル=30.66ドルと急反発。ロンドン市場の北海ブレントも7.2%高の34.50ドルと急伸した。ニューヨーク原油は、アジア時間18日午後3時時点の時間外取引でも高い。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が17日に発表した1月の米製造業生産指数は、前月比0.5%上昇と2015年7月以来で最大の伸びを示した。全体の鉱工業生産指数も、市場予想を上回る0.9%上昇。17日の欧米株は総じて高く、米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は7.5%低下と3営業日連続で下がっていた。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、原油市況の上昇に加え、先週高まった欧州の銀行不安など「過度な悲観論は後退しつつあり、普通の水準に戻る過程にいる。完全に落ち着いてはいないが、最悪の時期は脱したという感じがする」と話している。

  きょうの日本株は、原油や米統計、前日の欧米株高の流れを受け朝方から幅広い業種に買いが優勢。日経平均は午後の取引で一時、上げ幅が500円を超えた。為替の安定やアジア株の堅調な動きも市場参加者の心理面でプラスに寄与。きょうのドル・円は1ドル=113円80銭から114円30銭台の範囲で推移、前日の日本株市場の終値時点は113円86銭だった。

  中国上海総合指数は0.5%高で始まり、その後もおおむねプラス圏での取引。中国の国家統計局が18日に発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.8%上昇と、昨年12月の1.6%上昇に比べ伸びが加速。生産者物価指数(PPI)は5.3%低下と、低下幅は前月の5.9%から縮小した。

  一方、日本銀行の黒田東彦総裁は18日の参院財政金融委員会で、世界的に投資家のリスク回避姿勢が過度に広がっているとの考えを示し、市場の経済・物価 に与える影響について「しっかりと注視していく方針だ」と発言。物価安定の目標のために必要な場合、「量、質、金利の3つの次元で追加的な金融緩和措置を講じる」とも述べている。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、鉱業、鉄鋼、卸売、その他製品、電機、医薬品、非鉄、化学、機械など30業種が上昇。空運、ゴム製品、情報・通信の3業種は下落。東証1部の売買高は26億2820万株、売買代金は2兆7012億円。上昇銘柄数は1725、下落は171。

  売買代金上位ではトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、ファーストリテイリング、ファナック、三菱商事、JT、三井物産、SMC、任天堂、日東電工、国際石油開発帝石、富士通、オムロン、住友化学が高い半面、前日まで続伸のソフトバンクグループは反落。ブリヂストンやNTTドコモ、日本航空、大成建設も安い。

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