FOMCが心配し始めたクレジットクランチ、景気拡大の足かせに

  • 銀行の与信基準引き上げが鮮明に、過去6年は総じて低下
  • イエレンFRB議長、信用アクセス「注意して見守る」

米金融政策当局者の間で、企業の信用逼迫(ひっぱく)が景気拡大の足かせになるとの心配が浮上している。

  銀行は法人融資の基準を引き上げ、社債投資家は高利回りを求める中、企業にとって成長のための資金調達はますます困難になり、コストが上昇する可能性がある。これが企業の支出と雇用の削減につながり、米経済に悪影響を及ぼすとの不安が広がっている。

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週の議会証言で、企業の信用アクセスを当局が注視していることを示唆。景気の先行き判断と金利政策の検討において「重要な要素だ」と述べた。銀行の与信基準引き上げは「注意して見守るべき展開だ」と続けた。

  昨年12月に2006年以来初の利上げに踏み切った連邦公開市場委員会(FOMC)は、16年には合計1ポイントの追加利上げを実施するとその時点では予測していた。イエレン議長は議会証言で、金融市場の変動次第では利上げが後ずれする可能性があることを示唆した。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁は16日の講演で、「国外からの向かい風で米国の輸出が減速すること、金融市場の変動拡大で多くの企業の資金コストが上昇すること」を挙げ、利上げを急ぐべきではないとの見方を示した。

  FRBが1日に公表した銀行の融資担当幹部調査によると、昨年10-12月期の商工融資基準は6年ぶりに2四半期連続で引き上げられた。商業用不動産ローンの基準も引き上げられたと、イエレン議長は指摘した。

  銀行の融資担当幹部はFRB調査への回答で、法人融資と商業不動産融資の基準を今年は厳格化するとの見方を示している。その理由には景気先行きの不透明感や、エネルギーなど特定の産業が抱える問題、リスクへの寛容度の低下が挙げられた。

  イエレン議長は先週の下院金融委員会での証言で、信用アクセスは企業の設備投資や住宅関連支出を予測する上で重要な要素だと発言。3月のFOMC会合での「検討課題になるだろう」と述べた。

原題:Fed Frets Corporate Credit Crunch Will Crimp Economic Growth(抜粋)

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