債券上昇、中期ゾーンの反動買いが支え-長期金利は0.015%まで低下

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  • 新発2年債利回りマイナス0.19%、新発5年債利回りマイナス0.15%
  • 5年入札結果:最低落札利回り初のマイナス、最低価格は予想下回る

債券相場は上昇。残存期間の短いゾーンを中心に前日に売られた反動の買いが優勢となり、相場全体を押し上げた。長期金利は一時0.015%と4営業日ぶり低水準を付けた。

  18日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.05%で開始。徐々に水準を切り下げ、午後に入ると一時0.015%まで低下し、12日以来の低水準を付けた。

  新発2年物の361回年債利回りは4bp低いマイナス0.19%に下げた。新発5年物の126回債利回りはいったん2.5bp低いマイナス0.15%まで低下。5年債入札後にマイナス0.135%に戻す場面もあったが、再びマイナス0.15%を付けている。

  BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「朝方から2年債など短い年限が強く、追加利下げの織り込みでもあるような買いが入った」と指摘。5年債入札については、「結果は弱かった。国内投資家の需要は限定的だったもよう。ただ、午前に意外に強かったことに加え、午後に入っても今のところ大きく崩れていない」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比1銭高の151円15銭で始まり、いったん1銭安まで下げた。その後は買いが優勢となり、一時は151円49銭まで上昇。結局は24銭高の151円38銭で引けた。

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「5年債入札の結果は決して強くはなかったが、その後は底堅い動きになっている。短中期金利は日銀のマイナス金利より少し低いが、追加利下げがあると思えば買える水準だ。外部環境は株価・円相場とも小康状態にあるが、マイナス金利政策導入後は国内要因の消化が優先事項になっている。今は円金利水準の落ち着きどころを探っている状態」と説明した。

5年債入札結果

  財務省が発表した5年利付国債の入札結果によると、平均落札利回りがマイナス0.138%、最高落札利回りがマイナス0.12%と、これまで過去最低だった昨年1月20日の平均、最高ともにゼロ%を下回り、初のマイナスとなった。最低落札価格は101円07銭と予想101円15銭を下回った。小さければ好調さを示すテール(落札価格の最低と平均の差)は9銭と2008年6月以来の大きさ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.57倍と前回の4.10倍から低下した。  

  5年債入札結果について、パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、は、「弱かった。入札前に買われて金利が下がり過ぎたこともあり、その分弱かったと思われる。さすがにこの水準では、海外勢や日銀トレードを意識した動きも難しいということだろう」と分析した。ただ、「政策金利マイナス0.1%に対し、5年債利回りがマイナス0.15%からマイナス0.10%のレンジというのが市場の目線として水準感が定まってきた感がある」と述べた。

  BNPパリバ証の藤木氏は、「この先も利下げが続くとの見方なら買うことは可能。海外勢は、マイナス金利でもドルから資金を調達したり、スワップ絡みで買うことはできる。ただ国内勢では、このマイナス金利で買う動きは起きにくいだろう」と語った。

  日本銀行の黒田東彦総裁はこの日、参院財政金融委員会の半期報告で、「世界的に投資家のリスク回避姿勢が過度に広まっている」として、市場の経済・物価に与える影響について「しっかりと注視していく方針」と発言。物価安定の目標のために必要な場合には「量、質、金利の3つの次元で追加的な金融緩和措置を講じる」と語った。

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