円が上昇、人民元安や株反落でリスク回避-対ドル113円台後半

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  • ドル・円、朝方に付けた114円40銭から一時113円60銭まで円高進む
  • 原油価格や中国動向は不透明、ドル・円の上値は重い-あおぞら銀

17日の東京外国為替市場では円が上昇。前日の原油相場の下落に加えて、中国が人民元の中心レートを引き下げたことや日本株の反落を受けて、リスク回避に伴う買い圧力がかかった。

  ドル・円相場は一時1ドル=113円60銭まで円買いが進み、午後3時半現在は113円74銭前後。朝方は前日の米国株高や日本株の上昇を手掛かりに114円40銭までドル買い・円売りが先行していた。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「原油価格や中国動向は不透明。ドル・円の上値は重い」と指摘。「米国景気動向、原油、中国が相場のテーマというのは変わらない」と語った。

  ユーロ・円相場は1ユーロ=127円台前半から一時126円86銭まで円買いが進み、同時刻現在は127円01銭前後で推移している。一方、ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.1119ドルと8日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた後、1.11ドル台後半までユーロ買い・ドル売りが進んだ。

  中国人民銀行(中央銀行)は17日、元の中心レートを前日の中心レートに比べて0.16%引き下げ、1ドル=6.5237元に設定した。引き下げ幅は1月7日以来の大きさ。中国株式市場で上海総合指数はマイナス圏とプラス圏を行き来する不安定な動きとなっている。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、きのうはドル指数が強かったので、ドル高・人民元安に中心レートを変えてもおかしくないが、中心レートが元安になると中国の資本流出の連想から反射的に円が買われると説明。その上で、「海外時間に一方向に動くかどうかは株次第」と指摘した。

  17日の東京株式相場は3日ぶりに反落。朝方にはプラス圏に浮上する場面も見られたが、午前10時半前にはマイナスに転じ、午後には一段安となった。日経平均株価は160円高まで上げた後、一時400円超まで下げ幅を拡大する場面が見られた。   

米指標次第

  ボストン連銀のローゼングレン総裁は16日、金融市場の混乱と世界の成長の弱さで連邦準備制度理事会(FRB)の政策目標に経済指標が接近するペースが減速する可能性があり、追加利上げが必要な時期が遅れるかもしれないと述べた。同総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つ。

  FRBは17日に1月26、27日開催のFOMCの議事録を公表する。米経済指標では1月の住宅着工件数、生産者物価指数(PPI)、鉱工業生産指数の発表が予定されている。

  16日のニューヨーク原油先物相場は下落。サウジアラビアとロシア原油生産を1月の水準で維持することで合意したものの、世界的な供給超過の縮小にはつながらないと受け止められた。

  みずほ証券投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、サウジとロシアの合意が失望に終わった流れを引き継ぎリスク回避気味の動きになっており、株安もドル・円の重荷となったが、先週までの急落の影響は一巡しており、3月末までのドル・円は「110-115円のレンジで底固めをすることになりそう」と予想。「春先にかけて、米経済の緩やかな成長がデータで確認できれば、ドル・円も徐々に上昇する展開になる」と話した。

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