日本株3日ぶり反落、原油や為替警戒拭えず-資源下げきつい、内需も

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17日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。需給懸念の強さを背景にした原油市況の下落、為替市場での円強含みが投資家心理を冷やした。鉱業や石油など資源株が業種別下落率の上位を占め、鉄鋼や繊維、非鉄金属など素材株、保険や銀行など金融株も安い。先物主導で午後に下落基調を強め、日経平均株価の下げ幅は一時400円を超えた。

  TOPIXの終値は前日比14.61ポイント(1.1%)安の1282.40、日経平均株価は218円7銭(1.4%)安の1万5836円36銭。日経平均の1万6000円割れも3日ぶり。

  三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジストは、「今は日本の内需が強くないので、日本株は世界景気や円相場に振らされやすい、円の下値不安は消えていない」と指摘した。先行きに楽観的なムードも出始めてはいるが、「マーケットには悲観的なムードが残っており、悪い面ばかりみる相場」と言う。

  サウジアラビアとロシアは16日、カタールでの協議後、原油生産量を1月の水準で維持することで合意した。露エネルギー省によると、カタールとベネズエラの石油担当相らも生産量維持に参加することに合意。ただ、世界的な供給超過の縮小にはつながらないと市場は受け止め、同日のニューヨーク原油先物は1.4%安の1バレル=29.04ドルと下げた。

  きょうのドル・円相場は、朝方は1ドル=114円台前半で推移したものの、午後は113円60銭までドル安・円高方向に振れた。前日の日本株市場の終値時点は114円58銭。2月の米住宅市場指数が9カ月ぶりの低水準となる中、ドルの上昇力は限られている。ボストン連銀のローゼングレン総裁は16日、金融市場の混乱と世界の成長の弱さを背景に、追加利上げが必要な時期が遅れるかもしれないと述べた。また、中国人民銀行は16日午前、人民元の中心レートを前日から0.16%引き下げ、1ドル=6.5237元に設定。引き下げ規模は1月7日以来の大きさだった。

  きょうの日本株は小安く始まった後、プラス圏に浮上し、日経平均は午前の取引で一時160円高まで上げ幅を広げた。しかし、直近の乱高下で市場参加者の強弱観が交錯しており、為替市場で円が強含んだ午後に先物安に連れ下げ足を速めた。大和証券の池端幸雄トレーディング一課長は、「為替をにらみながら先物主導で動いている」と指摘。リスク選好となる相場ではなく、「上にも下にも振れやすい。このレベルが妥当か、マーケットは見極め切れず、腰を入れて買う人たちも少ない」と話していた。

  米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが毎月行うファンドマネジャー調査によると、グローバル投資家の日本株配分は2月に前月比マイナス7ポイントの24%と、2カ月連続でオーバーウエート幅が減少している。メリルリンチ日本証券では、業績や景気に対し警戒感が増している、と分析した。

  きょうの取引開始前に内閣府が発表した昨年12月の機械受注は前月比4.2%増、市場予想は4.4%増だった。1-3月期の受注額見通しは前期比8.6%増と、2四半期連続のプラス予想。SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、受注の反発は弱く、「見通しはやや強めだが、未達に終わる可能性が高い」との見方だ。一方で、センチメントの反転には円高の歯止めが必要で、「日銀緩和へも期待がかかる」としている。

  東証1部33業種は鉱業や石油・石炭製品、保険、医薬品、鉄鋼、繊維、建設、非鉄、銀行、陸運など31業種が下落。情報・通信、空運の2業種は上昇。東証1部の売買高は28億4008万株、売買代金は3兆1137億円。上昇銘柄数は729、下落は1087。

  売買代金上位では、トヨタ自動車や三井住友フィナンシャルグループ、ファーストリテイリング、富士重工業、JR3社、アステラス製薬、三井物産、国際石油開発帝石、第一生命保険、東芝が安い。半面、大規模な自社株買い好感の動きが続いたソフトバンクグループは続伸。KDDIや村田製作所、さくらインターネット、日本電産、東京エレクトロン、2016年12月期の営業増益計画とマッコーリー証券の投資判断引き上げがあったクボタも高い。

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