2月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が反発-原油生産量の維持で合意も市場の期待に沿わず

16日のニューヨーク外国為替市場では、円が3営業日ぶりに反発。 サウジアラビアとロシアが原油生産量の維持で合意したものの、市場の 減産期待には沿わなかった。

円は主要16通貨に対し全面高。サウジとロシアの合意による原油価 格押し上げ効果が疑問視され、原油相場は上げを消した。円はドルに対 し、ここ2週間に約7%上昇している。

サクソバンクの通貨戦略責任者、ジョン・ハーディー氏は電子メー ルで「円はリスク選好度を測る通貨だ。リスクセンチメントは若干悪化 している」と指摘。「ロシアと石油輸出国機構(OPEC)との協議で 減産合意がなかったことを受けて原油が大きく売られた後、リスクセン チメントの悪化も明らかに加速した」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.5%高の1 ドル=114円07銭。前日は1.2%安と、1月29日以降で最大の下げとなっ ていた。円は対ユーロではこの日、0.6%上昇し1ユーロ=127円12銭。

日銀は1月29日の金融政策決定会合で、日本で初となるマイナス金 利の導入を決定。今月16日から適用が始まった。

マイナス金利の導入発表以降、円は約4%上昇しており、市場では 日銀が介入に動くとの観測が広がっている。

トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコー ミック氏は「円は世界的なセンチメントの変化に敏感な状態が続く」と 分析。「日銀の介入リスクが対円でのドルを下支えるものの、1ドル =100ー115円が新しいレンジとなる可能性が高そうだ」と述べた。

原題:Yen Gains as Biggest Oil Producers’ Freeze Struggles to Reassure(抜粋)

◎米国株:2営業日続伸、小売銘柄や最近売り込まれていた銀行株高い

16日の米株式相場は続伸。S&P500種株価指数の2営業日での上 げは約5カ月ぶりの大幅となった。原油相場が下げたものの、これまで 売られていた銀行株のほか、ハイテク株や小売株が上昇のけん引役とな った。

シティグループやUSバンコープが上昇。アマゾン・ドット・コム やホーム・デポが高く、先週の堅調な分野の一つだった小売株はここ3 カ月で最長の上昇局面となった。住宅警備サービスのADTは48%急 騰。プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社のアポロ・グ ローバル・マネジメントに約69億ドル(約7870億円)で身売りすること で合意した。一方、コミュニティー・ヘルス・システムズは四半期損益 が予想外の赤字となり、株価は22%急落。

S&P500種は前営業日比1.7%高の1895.58で終了。ここ2営業日 での上昇率は3.6%となった。ダウ工業株30種平均はこの日、222.57ド ル(1.4%)高の16196.41ドルで終えた。ダウ平均は過去2営業日で536 ドル上昇。その前の5営業日では750ドル余り下げていた。ナスダック 総合指数はこの日、前営業日比2.3%上昇し、2週間ぶりの大幅高。

オークブルック・インベストメンツの共同最高投資責任者、ピータ ー・ジャンコブスキス氏は「前日の海外市場での上昇に米市場が追いつ こうとしている」と指摘。「石油はなお重要だが、現在は金融株への注 目度の方が大きいと思う。市場の焦点は世界中に広がるマイナス金利の 影響と、それが銀行利益に与え得る打撃に変わった」と述べた。

銀行株はほぼ3年ぶり安値からの回復が続いた。2日間の上げとし ては2009年以来の大幅高。低金利継続が利益を圧迫するほか、原油相場 の急落で信用リスクが高まるとの懸念から銀行株は年初以降、売られて いる。ナスダック総合指数は昨年7月に付けた最高値から20%安となる 弱気相場入りにあと1%未満に先週迫った後、回復が続いている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の2月のグローバル・ファン ド・マネジャー調査によると、投資家は株式保有を減らし、銀行株の保 有をほぼ10年ぶりの速いペースで縮小した。一方、キャッシュの保有比 率は5.6%と、2001年11月以来の高水準となった。マイケル・ハートネ ット氏率いるBOAのストラテジストはキャッシュの水準について、 「明確な」買いシグナルだと指摘した。

この日のS&P500種10セクターで上昇率トップ5のうち、一般消 費財・サービスと情報技術、ヘルスケア、金融の4セクターは年初来で の下げがきつく、投資家が押し目買いを入れようとしていることがうか がえる。

センター・ファンズのジェームズ・アベート最高投資責任者 (CIO)は「この日最も反発しているのは銀行を中心とした金融銘柄 と選択的消費株だ。年初来で既に10%下げているという事実と合わせ て、早急にリセッション(景気後退)入りすることはないとの見方を背 景にした取引だ」と語った。

原題:U.S. Stocks Climb as Beaten-Down Banks, Retailer Shares Rally(抜粋)

◎米国債:下落、アップル起債に資金流れる-10年債利回り1.77%

16日の米国債は下落。社債発行が相次ぎ、国債需要が押し下げられ た。

利回りは上昇。投資家はアップルやIBMといった企業の社債発行 に備えた。アップルは120億ドル規模の社債を売り出した。今回の起債 は9本で構成され、期間が最も長いものは30年債になる。

ジェフリーズ・グループのマネーマーケット・エコノミスト、トー マス・サイモンズ氏は「デュレーションに対して強い需要がある。需要 の多くはこうした新しい社債を吸収することに集中するだろう」と述べ た。

世界的な金融市場の混乱を背景に、今年に入り比較的安全だとされ る米国債の需要が押し上げられている。年初来の米国債は2.4%値上が りした。トレーダーは米金融当局が年内に利上げするとの見方を後退さ せている。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比2ベーシスポイント(bp、 1b p=0.01%)上昇して1.77%。同年債(表面利率1.625%、2026年 2月償還)価格は 7/32安の98 21/32。

過去2営業日で米国債の利回りは11bp上昇と、昨年12月14-15日 以来で最も上げた。

アップルのほかIBMは50億ドル規模の社債を発行。起債は5本で 構成された。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「今週は上げが行き 過ぎたとの見方から、利回り上昇にバイアスがかかっている」と述べ、 「高利回り高品質を求めて、米国債に資金を置いていた投資家がある程 度いる可能性があり」、彼らは社債に関心を移すだろうと続けた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によれば、10年債利回 りは年末までに2.46%に上昇すると予測されている。

原題:Treasuries Fall as Apple Bond Sale Diverts Demand From U.S. Debt(抜粋)

◎NY金:下落、逃避の買いが減退-貴金属は軒並み安い

16日のニューヨーク金相場は下落。逃避需要が減退するのに伴い、 貴金属の買いが手控えられた。金スポットは前日に昨年7月以来の大幅 安となった後、この日はもみ合いの展開だった。

ヘレウス・メタルズ・ニューヨークのセールス・マーケティング・ マネジャー、ミゲル・ペレスサンタラ氏は電話インタビューで、「中国 が問題を抱えていることがきっかけとなって金は大きく上昇してきた が、休暇明けの中国株は上昇しており、状況はそれほど悪くないと考え られている」と指摘。「安心感が強まるほど、金は下落するだろう」と 述べた。

ブルームバーグのデータによると、金スポット相場はニューヨーク 時間午後2時35分現在、前日比0.4%安の1オンス=1204.25ドル。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前営業日 比2.5%安の1オンス=1208.20ドルで終了。

銀先物3月限は2.9%下げて15.334ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナとパラジウムも下落した。

原題:Gold Producers Fall Most in Two Months as Haven Demand Ebbs(抜粋)

◎NY原油:下落、サウジ・ロシア合意後も供給懸念は緩和せず

16日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インター ミディエート(WTI)先物が下落。サウジアラビアとロシアが原油生 産を1月の水準で維持することで合意したものの、世界的な供給超過の 縮小にはつながらないと市場は受け止めた。

ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の石油市場調査責任者、マ イク・ウィットナー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「マー ケットの反応は理性的だ」と話す。「この1カ月間、減産の可能性が何 度もささやかれてきた。従って、これだけしかできないのかというリア クションは当然だ。きょうの発表に強気な材料はほとんど見当たらな い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前営 業日比40セント(1.36%)安の1バレル=29.04ドルで終了。前日は米 祝日のため、値決めが行われなかった。ロンドンICEのブレント4月 限は1.21ドル(3.6%)下げて32.18ドル。

原題:Oil Falls as Saudi, Russian Output Freeze Seen Leaving Glut(抜粋)

◎欧州株:反落、スタンダードチャータード中心に銀行株が安い

16日の欧州株式相場は反落。一時の上げを消す展開となった。世界 の景気見通しをめぐる懸念が再燃し、銀行株と鉱業株が売られた。

銀行株は前日まで2日間の上げが2011年以降で最大となっていた。 鉱業株は最近の上昇局面で11%上げていたが、この日はイタリアのテナ リスとノルウェーのノルスク・ハイドロを中心に売られた。エネルギー 銘柄も反落。サウジアラビアとロシアが生産量維持で合意したものの、 原油相場が下げに転じたことが背景にある。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.4%安の320.37で終了。一 時は0.8%上げる一方、1%安となる場面もあった。中央銀行による景 気刺激策の効果をめぐる懸念が強まる中、経済データが予想を下回り始 めているため、ボラティリティは過去2カ月間に高まっている。この 日、西欧市場の主要株価指数の中では、ドイツのDAX指数とギリシャ のアテネ総合指数の下げが目立った。

バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラ ルフ・ツィマーマン氏は「戦術的な反発となったが、大半のリスクは依 然として下向きだ」とし、「中央銀行であれ石油輸出国機構 (OPEC)であれ政策担当者が注目されている。全てが世界景気にど のように影響するかに行き着くためだ。原油生産を単に凍結するだけ以 上のことが求められており、減産が必要だ」と語った。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)がこの日発表した2月の 独景況感指数は2014年10月以来の低水準となったことを受け、ストック ス600指数は下げ幅を拡大した。昨年4月に付けた過去最高値から23% 下げており、指数の株価収益率(PER、予想収益ベース)は約14倍と なった。4月時点では17倍だった。

英銀スタンダードチャータードは5.3%下落。同行の投資判断をイ ンベステックが「買い」から「ホールド」に引き下げた。スイスの UBSグループは0.9%、独コメルツ銀行は2.2%それぞれ値下がり。ギ リシャのアルファ銀行は5.6%下落。

英鉱業・資源会社アングロ・アメリカンは一時の下げを解消 し、1.3%高で終了した。年末までに債務圧縮を進め、最大60億ドル相 当の資産を売却する方針を示した。

原題:Europe Stocks Halt Rally as Standard Chartered Leads Banks Lower(抜粋)

◎欧州債:スペイン国債、3日ぶり下落-ドーハ原油協議が期待届かず

16日の欧州債市場ではスペイン国債が3営業日ぶりに下落。サウジ アラビアとロシアの原油生産をめぐる協議が世界的な原油過剰改善につ ながるとの期待を裏切り、世界的に高リスク資産が売られた。

スペイン10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)は1週間ぶりの小幅から拡大に転じた。欧州株が下げ、原油相場は 一時の上げを消した。カタールのサダ・エネルギー・産業相は、サウジ とロシアが生産量を1月の水準で維持する合意は、他国の追随が前提だ と述べた。

ドイツ10年債も値下がり。欧州経済研究センター(ZEW)がこの 日発表した2月の独景況感指数は2014年10月以来の低水準となったもの の、相場上昇につながらなかった。

SEBのシニア金利ストラテジスト、マリウス・ダハイム氏(フラ ンクフルト在勤)は「原油価格が今回の合意でいくらか安定化する可能 性はあるものの、市場のセンチメントはまだリスクオフが優勢で、質へ の逃避を促す環境にある」と発言。「依然として多くのリスクがある。 地政学的に関連したものだけでなく、中国や欧州の銀行セクターに関す る問題もそうだ」と語った。

ロンドン時間午後4時30分現在、スペイン10年債利回りは前日比6 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.76%。前日までの 2営業日で8bp下げていた。同国債(表面利率2.15%、2025年10月償 還)価格はこの日、0.53下げ103.465。独10年債とのスプレッドは150b pとなった。15日には140bpまで縮小していた。

ドイツ10年債利回りは前日比2bp上昇し0.26%。4bp上げる場 面もあった。

原題:Spanish Bonds Lead Euro-Area Drop as Qatar Oil Talks Fall Short(抜粋)

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