米国株:続伸、小売銘柄や最近売り込まれていた銀行株に買い

更新日時

16日の米株式相場は続伸。S&P500種株価指数の2営業日での上げは約5カ月ぶりの大幅となった。原油相場が下げたものの、これまで売られていた銀行株のほか、ハイテク株や小売株が上昇のけん引役となった。

  シティグループやUSバンコープが上昇。アマゾン・ドット・コムやホーム・デポが高く、先週の堅調な分野の一つだった小売株はここ3カ月で最長の上昇局面となった。住宅警備サービスのADTは48%急騰。プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社のアポロ・グローバル・マネジメントに約69億ドル(約7870億円)で身売りすることで合意した。一方、コミュニティー・ヘルス・システムズは四半期損益が予想外の赤字となり、株価は22%急落。

  S&P500種は前営業日比1.7%高の1895.58で終了。ここ2営業日での上昇率は3.6%となった。ダウ工業株30種平均はこの日、222.57ドル(1.4%)高の16196.41ドルで終えた。ダウ平均は過去2営業日で536ドル上昇。その前の5営業日では750ドル余り下げていた。ナスダック総合指数はこの日、前営業日比2.3%上昇し、2週間ぶりの大幅高。

  オークブルック・インベストメンツの共同最高投資責任者、ピーター・ジャンコブスキス氏は「前日の海外市場での上昇に米市場が追いつこうとしている」と指摘。「石油はなお重要だが、現在は金融株への注目度の方が大きいと思う。市場の焦点は世界中に広がるマイナス金利の影響と、それが銀行利益に与え得る打撃に変わった」と述べた。

  銀行株はほぼ3年ぶり安値からの回復が続いた。2日間の上げとしては2009年以来の大幅高。低金利継続が利益を圧迫するほか、原油相場の急落で信用リスクが高まるとの懸念から銀行株は年初以降、売られている。ナスダック総合指数は昨年7月に付けた最高値から20%安となる弱気相場入りにあと1%未満に先週迫った後、回復が続いている。

  バンク・オブ・アメリカ(BOA)の2月のグローバル・ファンド・マネジャー調査によると、投資家は株式保有を減らし、銀行株の保有をほぼ10年ぶりの速いペースで縮小した。一方、キャッシュの保有比率は5.6%と、2001年11月以来の高水準となった。マイケル・ハートネット氏率いるBOAのストラテジストはキャッシュの水準について、「明確な」買いシグナルだと指摘した。

  この日のS&P500種10セクターで上昇率トップ5のうち、一般消費財・サービスと情報技術、ヘルスケア、金融の4セクターは年初来での下げがきつく、投資家が押し目買いを入れようとしていることがうかがえる。

  センター・ファンズのジェームズ・アベート最高投資責任者(CIO)は「この日最も反発しているのは銀行を中心とした金融銘柄と選択的消費株だ。年初来で既に10%下げているという事実と合わせて、早急にリセッション(景気後退)入りすることはないとの見方を背景にした取引だ」と語った。

原題:U.S. Stocks Climb as Beaten-Down Banks, Retailer Shares Rally(抜粋)

(第2段落と第5段落以降を追加し、更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE