ドラギ総裁:市場の波乱が見通しを脅かせば、ECBは行動へ

更新日時
  • ユーロ圏の銀行の耐久性は強まったとドラギ総裁
  • 世界経済がリバランスする中での逆風をECBは監視へ

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は15日、金融政策の効果が実体経済に浸透することを金融市場の波乱が脅かす兆候が見られた場合は、ECBは行動すると言明した。

  総裁はブリュッセルの欧州議会で証言し、同総裁は「最近の金融波乱を踏まえ、当中銀の金融刺激が金融システム、特に銀行を通じて伝わる状況を分析する」と話した。加えて、エネルギー価格の下落再開についても検証し、「この2つの要素のいずれかが物価安定に下方向のリスクをもたらせば、われわれは行動することをためらわない」と述べた。

  ECBは次回、3月10日に政策を決定する。成長鈍化とエネルギー値下がりでユーロ圏のインフレ率は同中銀が目安とする2%弱の水準にはるかに届かず、銀行を中心とした最近の株安が脆弱(ぜいじゃく)な信用の回復を脅かし、景気回復を阻害しかねない状況となっている。

  世界経済について総裁は、「リバランスのプロセスが続くことが、中期的な成長持続を確保するために不可欠だ。これは短期的に何らかの向かい風を受けることを意味する。そうなれば関連リスクを注意深く監視することが必要になる」と述べた。

  また、「銀行株の下落は銀行が低成長・低金利環境および、危機後に設けられた世界的規制の枠組みの強化に適応するため、一段のビジネスモデル調整が必要になるとの見方によって増幅された」と分析。しかしながら、規制改革は「個々の金融機関ばかりでなく金融システム全体の耐久性を強める土台を築いた」と当局の取り組みを評価。ユーロ圏の銀行は今後数年で不良債権を秩序正しく減少させられる「好位置」につけているとも述べた。

  英国の欧州連合(EU)加盟条件をめぐる交渉については、理想的な決着は「英国をEUにつなぎ留めることだ。そうなれば双方が利益を得ることができる」と述べた。ECBは交渉に加わってはいないと付け加えた。

原題:Draghi Says ECB Will Act If Market Turmoil Threatens Outlook(抜粋)
Draghi Says ECB Will Act If Market Turmoil Threatens Outlook (1)

(最終段落を追加します.)
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