VAIO統合の新会社、日本産業パートナーズが過半数取得検討

  • 東芝、富士通と協議、3月末までの合意を目指す
  • 開発の合理化や生産量の確保という効果を期待

ソニーから独立したVAIO(長野県安曇野市)と東芝、富士通の3社はパソコン事業の統合を検討しており、VAIOの筆頭株主の日本産業パートナーズが新会社の株式の過半数を保有する方針だ。各社は3月末までに合意したい考え。

  日本産業パートナーズの馬上英実社長が10日、ブルームバーグの取材に明らかにした。馬上社長は3社が事業統合した場合、開発の合理化や生産量の確保という効果が期待できると説明。新会社の自立という観点から、東芝と富士通が過半数を持つことは「望ましいところではない」と述べた。

  タブレット端末やスマートフォンの普及により、国内のパソコン市場は縮小傾向にある。2014年にソニーから切り離されたVAIOは、日本産業パートナーズによる買収前に約1100人の従業員を約240人に減らした。富士通や不正会計からの立て直しを目指す東芝も構造改革を行ってきた。

  馬上社長は、パソコン事業が東芝や富士通といった大企業から切り離されることで、速やかな意思決定や適切な経営資源の配分が可能になると話した。新会社は大企業の一部という位置付けではなく、「合理性のある意思決定をしていく」と述べた。

  調査会社IDCによると、富士通(17.1%)と東芝(12.4%)の出荷台数シェアを合算した場合、国内ではNECレノボ(29.4%)を抜き首位になる(15年7-9月期、VAIOは非公表)。ただ世界シェアでは日本メーカーは上位5位に入っていない。

  市場が縮小するパソコン事業へ投資する理由について、馬上社長はプライベートエクイティの投資は一般とは逆の判断をしないとできないと説明し、これまでも投資時に「いい投資しましたね」と言われたことはないと話した。また重視している投資分野として、成長が予想される医薬・環境や安定した内需が期待できる外食などを挙げた。

  日本産業パートナーズは02年に創業し、NECから独立したインターネット接続のビッグローブやレストラン経営のすかいらーくに投資した。

  東芝広報担当の槻本裕和氏は「パソコン事業については、他社との事業再編を含め制約なく検討を続けているが、現時点で決まっていることはない」と電子メールで回答した。富士通は回答しなかった。

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