債券は上昇、20年入札「強い結果」で買い優勢-日銀マイナス金利開始

更新日時
  • 先物は前日比35銭高の151円39銭で終了、一時151円44銭まで上昇
  • 20年入札結果、最低落札価格103円55銭と予想を15銭上回る

債券相場は上昇。今日実施された20年債入札結果が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、超長期ゾーンを中心に買いが優勢となった。

  16日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比12銭高の151円16銭で始まり、いったん151円02銭まで伸び悩んだ。すぐに水準を切り上げ、20年債入札結果発表後には一段高となり、151円44銭まで上昇。結局は35銭高の151円39銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.08%で開始し、午後に入ると0.04%まで低下した。新発20年物の155回債利回りは0.5bp低い0.815%で開始し、20年入札後には0.745%まで水準を切り下げた。新発30年物の49回債利回りは9bp低い1.07%に大幅低下している。

  UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「20年債入札は強い結果だった。日銀が付利金利を20bp引き下げたにもかかわわらず、20年債利回りは10bp低下にとどまっていたことから、買いが入りやすかった。あらためて0.8%近辺で強い押し目需要があることが確認できた」と説明。「今後の短期金利市場や為替市場の状況にも左右されるが、20年債利回りは過去最低の0.705%まで低下する可能性はあるだろう」と述べた。

  財務省が午後発表した表面利率1.0%の20年利付国債(155回債)の入札結果によると、最低落札価格は103円55銭と市場予想を15銭上回った。小さければ好調さを示すテールは11銭と前回の7銭から拡大した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.50倍と、前回の3.49倍とほぼ横ばいだった。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「午前から先回り的な買いも入っていた」と指摘。20年債入札について、「強い結果。素直に評価されて買いが入っている。テールが11銭に拡大したが、荒れるかとの見方もあっただけに、これぐらいで済んだとの評価。超長期債に投資家の需要が集まっていることが明確となった」と話した。

マイナス金利適用開始

  この日から日銀当座預金の一部にマイナス金利が適用され、日銀試算によると、対象となる残高は当初10兆円程度となる。当座預金残高は15日時点で256兆円程度。この日の短期金融市場で無担保コール翌日物金利が前日の加重平均0.074%から大幅低下し、少額ながら0.001%や0%で取引が成立した。

  マイナス金利適用開始について、SMBC日興証券の嶋津洋樹シニア債券エコノミストは、「今日から3月15日の積み終了まで、どれぐらいマイナスになるのかを見てから、年限ごとの利回り水準が決まってくるだろう。不透明感がなくなるので市場の安定度合いが増すと思う」と分析。「短いゾーンはマイナス金利になりやすいだろう。ゼロ%から若干のプラス・マイナスの幅になるだろう。ここを起点として、長い年限の水準が決まってくる」と語った。

  UBS証の井川氏は、「今日からマイナス金利が適用されて、無担保コール翌日物金利はゼロ%付近で取引された。システム的な問題もあるとみられるが、今後いつマイナスになるかは読みづらいところ。仮にプラス圏での推移が続いた場合、次は量的・質的緩和という思惑が強まりやすい」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE