15日の東京株式相場は4営業日ぶりに大幅反発。日経平均株価は1000円超上げ、TOPIXは2008年10月以来の上げ幅と上昇率を記録した。米国消費統計の堅調や欧州の銀行株上昇、為替の円高一服、原油市況の大幅高から過度のリスク回避姿勢が後退、直近急落の反動もあり、銀行や保険など金融株、輸送用機器やゴム製品など東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前週末比95.95ポイント(8%)高の1292.23、日経平均株価は1069円97銭(7.2%)高の1万6022円58銭。TOPIXの上昇率は08年10月30日(8.3%)、上げ幅は同14日(115.44)以来の大きさ。日経平均の上げ幅が1000円を超すのは昨年9月9日(1343円)以来。

  しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁シニアストラテジストは、「日本株は米経済や欧州不安で悲観に傾いていたが、不安材料をつぶす動きや指標が出てきている」と指摘。ボラタイルな状況からまだ警戒は解けないが、「不安感が強かった分、多少なりとも落ち着いていくのではないか。今までのリスク回避一色という動きではなく、リバウンド局面に入ったと感じている」と話した。

  米商務省が12日に発表した1月の小売売上高は、前月比0.2%増と3カ月連続でプラスだった。市場予想は0.1%増。同日の米国株はダウ工業株30種平均が300ドル以上急伸、欧州株も銀行セクター中心にストックス欧州600指数が2.9%高など総じて上げた。

  このほか、同日のニューヨーク原油先物は12%高の1バレル=29.44ドルと09年2月以来の大幅上昇。石油輸出国機構(OPEC)には他の産油国と協力する用意がある、としたアラブ首長国連邦(UAE)エネルギー相の発言が好感された。為替市場でもリスク回避の動きが一服し、きょう午後のドル・円相場はおおむね1ドル=113円台後半と12日の日本株市場の終値時点112円44銭から円安水準で推移した。

  海外、為替動向を好感し、きょうの日本株は朝方から見直し買いが先行。前週末までの3営業日で日経平均は2000円以上急落、目先リバウンドを狙った買いも入りやすく、先物主導で徐々に上昇基調を強めた。取引開始前に内閣府が発表した昨年10-12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.4%減と2期ぶりのマイナス成長、市場予想の0.8%減より悪かったが、岡三証券の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、「マイナスの方が政策発動期待が出てくる」と言う。

  また、安倍晋三首相は15日の衆院予算委員会の答弁で、「急激な相場変動は望ましくないと考えている。財務大臣には引き続きしっかりとみてもらい、必要に応じ適切に対応してもらいたい」と発言。東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは日銀の政策期待のほか、「今月末の20カ国・地域(G20)会合に向け政策協調への期待もある」と指摘した。

  このほか、春節(旧正月)の休場明けとなった中国上海総合指数は2.8%安と下げて始まったものの、その後は下げ渋り。中国人民銀行はこの日の人民元中心レートを0.3%元高方向の6.5118元と、先月4日以来の高水準に引き上げた。UBS証券の大川智宏エクイティ・ストラテジストは、「中国との連動は薄れており、今の市場のリスクは米利上げの延期とドイツ。その話が出たり、消えたりで市場のボラティリティは上がっている」としていた。

  東証1部33業種は保険、ゴム、証券・商品先物取引、空運、陸運、その他金融、機械、卸売、輸送用機器、銀行が上昇率上位。東証1部の売買高は32億8018万株、売買代金は3兆1537億円。上昇銘柄数は1874、下落は55にとどまった。

  売買代金上位ではトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、ソニー、JT、野村ホールディングス、パナソニック、三井物産、三井不動産、東京海上ホールディングス、ブリヂストンが高い半面、15年12月期が10%を超す営業減益だった楽天、16年2月期利益計画を減額したイオンは安い。きょうの米国は、プレジデンツデーの祝日で株式・債券市場が休場となる。

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