中国人民銀の周総裁:元安が続く根拠ない-為替めぐり沈黙破る

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  • 外貨準備の短期的な減少を懸念する必要ないと財新に語る
  • 人民元売りをけん制する発言はこれまで副総裁らに限られていた

中国人民銀行(中央銀行)は自国通貨と経済の安定性回復に向けた取り組みの強化に乗り出した。周小川総裁は長い沈黙を破り、人民元安が継続するとの見方には根拠がないと発言した。

  周総裁は13日に中国誌の財新に掲載されたインタビューで、中国の国際収支は良好で資本流出は正常であり、通貨バスケットに対する為替レートは基本的に安定していると語った。この数カ月間、相場の下支えを意図する発言は副総裁と人民銀研究局のチーフエコノミストに限られていた。

  周総裁は中国が資本規制強化を計画しているとの臆測を否定。外貨準備の短期的な減少については懸念する必要はないと述べた。また支払いと安定性確保のための外貨保有は十分だと語った。

  米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー(史宗瀚) 准教授(中国政治・財政)は周総裁の発言について、「自身がこの数年間推し進めてきた資本自由化の全ての取り組みが無駄にならないよう必死になっている」と指摘。同総裁が「投資家の人民元への信頼を回復させようと懸命に取り組んでいるのは、中国政府がオフショア人民元の過去数年の進展を全て巻き戻すような極端な措置を取らずに済むようにするためだ」と分析した。

  周総裁の発言は春節(旧正月)連休が明け中国金融市場が再開するタイミングに合わせて行われた。ブルームバーグが集計したエコノミストの予想中央値によれば、15日に発表される1月の中国経済全体のファイナンス規模は2兆2000億元(約38兆円)に急増する見込み。季節要因による融資増に加え、企業が海外債務返済で借り入れを行った。

  周総裁は財新に対し、中国には純輸出を後押しする目的で通貨安誘導するインセンティブはなく、同国の国内総生産(GDP)と為替レートに直接的な関連はないと説明。人民元を通貨バスケットにペグすることはしないが、参考のためにバスケットへの依存をより高め、対ドルでの日々のボラティリティを管理することを目指すと述べた。また、為替レートに関する判断では、より幅広いマクロ経済データを活用すると発言した。

原題:PBOC Ups Ante in Quest for Stability as Zhou Breaks Long Silence(抜粋)

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