米国株:続落、世界株安の展開-ナスダック100指数は下げ渋る

更新日時
  • S&P500種では金融、素材への売りが顕著
  • ナスダック100指数は引け前1時間半で下げのほとんどを埋める

11日の米国株式相場は続落。ダウ工業株30種平均の下げは250ドルを超えた。中央銀行の金融政策を通じた成長支援効果への疑問が深刻化している。

  S&P500種株価指数は一時は2.3%安まで売り込まれていたが、引け前1時間半の取引で下げを縮小。ナスダック100指数は下げのほとんどを埋めた。この日は銀行株への売りが目立ち、シティグループとバンク・オブ・アメリカはいずれも6.5%を超える値下がり。ボーイングは6.8%安。事情に詳しい関係者は、ボーイングが会計の適切性をめぐって当局の調査を受けていると述べた。

  S&P500種株価指数は1.2%下げて1829.08。5日続落は9月以来の最長。一時は1810付近まで下げていた。ダウ平均は254.56ドル(1.6%)安の15660.18ドル。下げのうち54ドルはボーイングの値下がりに相当する。

  BNYメロン・ウェルス・マネジメントの最高投資責任者(CIO)として運用を手掛けるレオ・グロホウスキー氏は、「中央銀行の金融政策とその効果をめぐる不透明感が、大きなマクロ的懸念材料となっている」と話す。「米金融当局が起こす可能性のある行動と、当局の発言、そして市場の期待の間には大きな隔たりがある。米当局をめぐってこれほど不透明感が高まっているのは、昨年の夏終盤を思い起こさせる」と述べた。

  S&P500種は昨年5月に記録した過去最高水準を14%下回り、2年ぶり安値付近。ナスダック総合指数は7月に達した過去最高水準から約18%下げたレベル。年初からの下げは15%を超えた。

  ここ最近の株安では銀行株の下げが顕著となっている。S&P500種のセクター別指数のうち、金融は年初から18%近く下落し、2013年以来の最低水準にある。

  ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ株式ストラ テジスト、ジョン・マンリー氏は「エネルギーから金融へとボールがパスされている。エネルギー企業の資金は金融企業から出るからだ。どこかで生じた問題はいずれ金融セクターに行き着く」と述べた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX指数はこの日7%上昇の28.14。5カ月ぶり高水準で引けた。年初からの上昇は55%に達した。

  10-12月期決算シーズンでは現在のところ、4分の3を超える企業がアナリスト予想を上回る利益を発表した。アナリスト予想ではS&P500種採用企業の10-12月期は4.5%の減益。続く2四半期も減益が続くとみられている。

  S&P500種のセクター別では10指数のすべてが下落。金融と素材、資本財・サービスの下げはいずれも2%を超えた。一般消費・サービスはほぼ変わらず。情報技術は0.2%下落にとどまった。

  S&P500種の銀行株指数は4.4%下落。1日での下げとしては約5カ月ぶりの大幅。月初からの下げは13%に接近した。

  米証券取引委員会(SEC)は米ボーイングが一部ジェット機のコストと販売見通しの会計が適切だったかどうか調査している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ゼネラル・エレクトリック(GE)とユニオン・パシフィックも大きく下げた。

  シスコシステムズは9.6%急伸し、2013年5月以来の大幅高。同社は売上高が一部のアナリスト予想を上回る見込みであることを明らかにした。「モデル3」開発は順調だと表明したテスラ・モーターズは4.7%上昇。トリップアドバイザーは決算が好感されて12%高。エクスペディアも9.6%上昇した。

原題:U.S. Stocks Slide With Global Equities as Nasdaq 100 Pares Drop(抜粋)

(チャートを追加し、第5段落以降を加えます.)
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