米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は11日、マイナス金利について、米経済が腰折れした場合に取り得る政策手段の一つとして再検討していると述べた。これに対し、シェルビー上院銀行委員長はマイナス金利導入をめぐる金融当局の権限に疑問を呈した。

  イエレン議長は上院銀行委員会公聴会で、米国でのマイナス金利導入に関する見解を明らかにするよう求められた。世界成長見通しの悪化で金融市場が動揺する中、一部投資家は米国でもマイナス金利が導入される可能性が強まっているとみている。

  イエレン議長は質疑に対し「当局は2010年にマイナス金利導入を検討したが、緩和拡大の面でしっかりとした効果は出ないとの判断に至った」と回答。その上で、「欧州など他国でのマイナス金利導入の実績を踏まえ、われわれは再度検討している。緩和拡大が必要となった場合に準備が整った状態にしておきたいからだ」と説明した。

  同議長は米金融当局によるマイナス金利導入の妨げになる法律は認識していないと述べた。しかしシェルビー委員長(共和)はこの日、ワシントンでのインタビューで、2006年と08年に成立の現行法は金融当局によるマイナス金利導入の権限を認めているかとの質問に対し、「連邦準備制度は概して、法律を自分たちに都合よく解釈する。われわれの法律専門家に検討してもらうつもりだ。これは問題だ。私は合法性に疑問を持っているが、個人的にまだ調べていない」と語った。

  1月にFRBのウェブサイトに掲載された10年のスタッフメモでは、FRBのエコノミストは当時マイナス金利の導入に関連し、法的な障害の可能性を含む数多くの問題を指摘している。イエレン議長はこの日、マイナス金利導入は合法である可能性はあるとしながらも、確実な答えを出すためにはさらなる調査が必要だとの考えを示した。

  議長は「私としてはマイナス金利導入が不可能であること意味する法的な制約は認識していないが、この問題における法的な面についてまだ念入りに調査していないことは確かだ」と述べた。

  その上で、「評価は終わっていない」とし、「米国の制度的な状況や、マイナス金利が米国でしっかり機能するかどうかについて検討する必要がある。自動的に導入されることはない。検討すべき事柄が数多くある。私としてはマイナス金利を選択肢から外すことはないが、当局としては米国で実行可能かどうか判断するための作業が必要だ」と話した。

原題:Yellen Re-Examining Negative Rates; Top Lawmaker Doubts Legality(抜粋)

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