欧州の銀行にとって、ひどい7週間だった。一つの目安によれば、2008年の金融危機時よりもさらに悪い。

  11日に予想を下回る決算を発表したフランスの銀行ソシエテ・ジェネラルはパリ市場で2011年以来の大幅安となり、金融セクター全体を道連れにした。クレディ・スイス・グループは、ドイツ銀行やイタリア、ギリシャの銀行に続いて上場来安値に近づいた。市場のモメンタムを示すテクニカル指数が市場のストレスを示唆した回数は08年の後半を上回った。

  欧州の銀行株は2012年8月上旬以来の安値に近づいている。当時は欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロを救う決意を表明したことを受けて上昇に転じたが、今回は同総裁が来月にも追加措置を打ち出すとの観測も投資家を安心させる力がないようだ。

  世界の中銀が低金利で景気回復を支援してきたが、成長減速の兆候や原油急落で株が売られ、昨年の高値に比べ時価総額は既に16兆4000億ドル(約1841兆円)失われた。ドイツ銀の社債利払いをめぐる不安が不良債権や規制強化の副作用への懸念とともに雪だるま式に膨れ上がり、欧州の銀行は売り込まれた。

  ルツェルン州立銀行のトレーダー、ベノ・ガリカー氏は「大半の銀行のビジネスモデルが過去と同じではなく、過去と同じような利益を生み出すことはできないと誰もが気付いた」と指摘。「金利がゼロ付近となり中銀にできることもなくなってきた。われわれは救いの手をさしのべる者のいない無人地帯に立っていて、事態が実はどれほど悪いかを自分で見極めなければならない。全能の中銀の力はほぼ消えてしまったようだ」と話した。

  ソシエテ株は11日に一時15%安となった。クレディ・スイスは年初来43%下落。ドイツ銀は同39%下げている。

原題:Europe Bank Rout Deepens as Traders Locked in No Man’s Land (1)(抜粋)

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