イエレン議長:超過準備の付利が超党派のやり玉に-10日の議会証言

  • 「当局から民間銀行への多額の富の移転」「補助金」との批判も
  • イエレン議長は米財務省への多額の国庫納付を説明しIOERを擁護

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が半年次の証言を行った10日の下院金融委員会公聴会では、米金融当局による民間銀行の超過準備の付利(IOER)が、ウォール街を富ませる仕組みだとして超党派議員のやり玉に挙がった。イエレン議長はIOERの意義を説明して擁護した。

  米議会は2006年制定の法律に基づき、08年10月からIOERの権限を金融当局に認めた。当局が金利をコントロールできるようにすることを意図したIOERだが、15年7-9月(第3四半期)に金融当局が民間銀行に支払った額は17億ドル(約1920億円)に達した。

  IOERは、米金融当局が4兆5000億ドルに上るバランスシートを抱えたまま、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を引き上げる手段の一つ。しかし、同委のウォーターズ民主党筆頭理事は公聴会で、IOERが「金融当局から民間銀行への多額の富の移転」に当たると批判。ヘンサーリング委員長(共和)は「補助金」と呼んだ。

  イエレン議長は、超過準備と表裏の関係にあるのは米金融当局の多額の資産保有だとし、こうした保有から米財務省に多額の国庫納付を行っている点を指摘。「金融当局は08-15年に約6150億ドルもの資金を議会、納税者、財務省に移転し、政府の資金繰りに大きく貢献した」と語った。

原題:Obscure Fed Tool Used to Hammer Yellen for Enriching Banks (1)(抜粋)

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