弱気相場に買い向かう投資家の一団-企業内部関係者の買いが高水準

  • 金融やGE、アルコアなどに買い、市場全般の弱気と対照的
  • 08年以降2回の内部関係者による底値買いの後に相場は反転上昇

株式市場は世界的に弱気相場に向かっているが、過去に底値で買った投資家の一団が今、再び買いに入っている。

  調査会社ワシントン・サービスとブルームバーグの調べによると、過去30日間に自社株を購入した米国企業の幹部や役員は合計699人。売ったのは828人だったが、買いの比率は過去4年余りで最も高かった。金融株など下げがきつかった銘柄に大幅な需要増加が見られている。

  米S&P500種株価指数のバリュエーションは2年で最も割安となっている。だが内部関係者の楽観とは対照的に、金融機関の株式専門家は上昇局面での売りを勧め始めた。

  ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズで米仲介事業の最高投資ストラテジストを務めるマイケル・アローン氏(ボストン在勤)は「この買いは企業内部関係者の自信を如実に示している」と指摘。「市場全般の方向性について、これがボラティリティー終了を示唆しているとはあまり自信を持って言えない。ただ内部関係者が買っている企業にとっては強力なシグナルだ」と語った。

  内部関係者が持ち株を増やした企業には、シティグループ、ゼネラル・エレクトリック(GE)、アルコアなどがある。2月に入り自社株を買った関係者の数を売った人数で割った比率は0.8となり、月間で2011年9月以来の高さとなりそうな様相だ。この比率は昨年10月の水準の2倍以上で、1988年の統計開始以来の平均である0.7と比べても高い。
  
  内部関係者による買いが現在よりも高水準だったのは2008年以降で2回あるが、いずれも先見の明があったことが証明されている。1回は2011年8月。S&P500はこの2カ月後に19%下げた下落局面を抜け出した。もう1回は金融危機からの反発開始前。08年11月までの2カ月に内部関係者の買い・売り比率は1未満から2.5以上へと跳ね上がり、この高水準が09年3月まで続いた。09年3月と言えば、過去70年で最悪の下げ相場が終わり市場が底を打った月だ。

原題:Bank Executives Leading Surge of Insider Buying Amid Stock Rout(抜粋)

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