信用需給で株安加速、TOPIXや日経レバレッジ投信の下落率記録的

10日の日本株市場でTOPIXの2日間の日中下落率が一時9.7%と、東日本大震災直後の2011年3月15日(16%)以来の大きさとなった。世界的な景気動向や為替の円高に対する警戒、欧州金融システムも再燃の兆しを見せ、海外投資家の売り圧力に加え、信用取引で買っていた個人投資家の損失覚悟の売りなども下げ相場に拍車を掛けている。

  サンライズ・ ブローカーズのトレーダー、マイキー・シア氏は「大人を泣かせるような市場は長い間見ていない。ストップロスで売っている人と、信用取引で売らされている人がいる」との見方を示した。

  TOPIXは昨年8月11日に一時1702.83ポイントと、07年以来の高値を付けた。10日終値の1264.96は、高値から26%下げた水準にある。三木証券投資情報部の北澤淳課長代理は、「昨年8月の信用取引の期日が今週と来週ピークを迎える」と指摘。日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投資信託(ETF)など、「個人に人気だったものの信用期日が到来している上、株価下落で追い証(追加証拠金の差し入れ義務)もかなり出ている」とし、こうした株式需給の悪化が直近の日本株急落の一因とみている。

  野村アセットマネジメントが運用・管理する世界最大のレバレッジ型ETFで、日経平均株価の2倍の上昇率を享受できるNEXT FUNDS日経レバレッジ指数ETFは、9ー10日の2日間の日中下落率が一時18%と、12年4月の上場後で最大となった。

  野村アセットによると、9日時点の日経レバレッジ指数ETFの上場受益権口数は6938万口。直近ピークだった1月25日時点の7170万口から3.3%減っている。昨年末は4850万口。ことしに入り、日経平均が下落する中でも増加していたが、1月25日からは減少傾向に転じ、1月末は7120万口だった。

  同社総合企画部広報の広中一雅シニアマネジャーは、「口数は解約でかなり減っている。解約が出れば、建玉のポジションが減ると同時に運用の余裕も出てくる」と述べた。東証によると、9日の日経レバレッジ指数ETFの日経平均先物3月物の建玉は9万1537枚。

  クレディ・スイス証券のバジリアス・ダン株式営業本部長は、「海外勢からそれほど大きく注文は入っていないが、旧正月でアジア株を売れないので、取りあえず日本を売るしかない」と指摘。景気や信用リスクなど世界的なリスクオフの流れの中で、「ダウンサイドリスクが高くなっているので仕方ない」と話している。

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