2兆3000億円の運用者:今こそ感情に流されず冷静に買うべき時だ

2008年の金融危機時とその後の適切な株式銘柄選択で成功した運用者のデービッド・サムラ氏が、買いを再開した。

  アーティザン・パートナーズで約200億ドル(約2兆3000億円)相当を運用するサムラ氏は、中国減速や原油安で不安が高まる今こそ感情に流されず冷静に投資すべきだと論じる。2008年と13年にモーニングスターが選ぶ世界株運用者1位となった同氏は、自身の投資スタイルを崩さない。バランスシートのしっかりした企業で割安になっている銘柄を探すという戦略だ。

  同氏は8日、サンフランシスコから電話インタビューに応じ「こういう市場を歓迎する」と述べた。金融危機時には人間に不幸をもたらすような社会・経済的混乱のリスクがあったとして、混乱した状況を「喜ぶわけではない。ただ、そういう時は市場に機会が生じるものだ」と付け加えた。

  世界の株式市場では年初から8日までで7兆7000億ドルが失われた。サムラ氏が運用する中で最大のアーティザン・インターナショナル・バリュー・ファンドは年初来の成績がマイナス8.3%だが、それでも同種ファンドの約4分の3を上回っている。

  サムラ氏は、市場はここ数年に「非常に貪欲になった」と話す。その間は、機会を捉えて株を売るべき時だったが、今は「積極的に買う」べき時だという。同氏の主ファンドの1月31日時点の現金比率は12.7%だった。

  有望視している一つはスイスの銀行UBSグループで、サマラ氏の最大ファンドの中で保有高が3位の銘柄だという。最近の相場下落局面でどの銘柄を買い増したかには言及しなかった。
 
  同氏は自身が選ぶ銘柄は割安な価格で取引されており、市場の波乱は利益を上げる機会だと強調。そうした状況での運用には「感情と雑音をシャットアウトするような性格が必要だ」とし、他の投資家が売りたがっているものを買うという「逆張りの傾向」と、分析が間違っていても壊滅的打撃を受けないようにする「保守的な面」をファンドは備えていると語った。

原題:The $20 Billion Manager Who Won After the Crisis Is Buying Again(抜粋)

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