【個別銘柄】銀行や証券株が急落、入園料値上げのオリランド高い

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9日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は前日比8.7%安の491.2円、三井住友フィナンシャルグループ(8316)は9%安の3106円、みずほフィナンシャルグループ(8411)は6.2%安の170.3円など。東海東京調査センターの長田清英シニアグローバルストラテジストは、マイナス金利導入で先行した欧州市場で収益懸念から銀行株が売られており、この連想が日本の銀行株などにも働いているようだと電話取材で述べた。

  証券株:野村ホールディングス(8604)は9.1%安の510円、大和証券グループ本社(8601)は5.2%安の656.8円、SBIホールディングス(8473)は7.7%安の1019円など。丸三証券の服部誠執行役員は、円の対ドル上昇から株安の長期化が警戒されていると電話取材で述べた。一方、ジェフリーズ証券は8日付で野村HDの投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。海外中心に収益モメンタムが低下している点などを勘案した。

  ヤマハ発動機(7272):18%安の1750円。16年12月期の連結営業利益計画は前期比0.4%減の1200億円と、市場予想の1423億円を下回った。主要事業の見通しについて、新興国市場では資源安や通貨安などが影響して不安定な状況が続くとみている。

  村田製作所(6981):10%安の1万2550円。JPモルガン証券は目標株価を2万2000円から1万8000円に下げた。従来からカタリストと考えている北米スマートフォンRFモジュールの大型受注は16年モデルでは難しい情勢とみる。北米スマホなどの減速や円高を織り込み、16年3月期の営業利益予想を3000億円から2860億円に、17年3月期を3300億円から3000億円に減額修正した。

  ジャパンディスプレイ(6740):8.6%安の234円。1-3月期営業損益は19億800万円の赤字見通しと発表。前年同期は107億円の黒字。野村証券ではモバイル機器の需要成熟化やアジア企業との競争激化で、事業環境は楽観できない状況が続いており、短期業績は想定以上に厳しいと指摘。目標株価を450円から270円に引き下げた。マッコーリー証券では投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に引き下げた。

  スズキ(7269):9%安の2939円。15年10-12月期営業利益はブルームバーグの計算によると、451億円となり、市場予想519億円を下回った。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は印象はネガティブで、品質関連費用がインドの販売増効果を相殺していると指摘。2四半期連続で品質関連費用は高水準で推移し、当面この傾向が続くと見る向きが増えるとみる。

  資生堂(4911):8.5%安の2132.5円。16年12月期の連結営業利益計画は380億円と、市場予想の452億円を下回った。前提為替レートは1ドル=119円、1ユーロ=130円、1元=18円に設定した。

  オリエンタルランド(4661):2.5%高の8000円。東京ディズニーランドとディズニーシーの入園料を値上げすると8日に発表した。大人のワンデーパスポートは現行の6900円から7400円になる。モルガン・スタンレーMUFG証券はこれまで、チケット値上げ後の入園者数動向は減る傾向は見られず、客単価の基礎となるチケットの価格弾力性は低いと指摘。この特性は今後も続き、同社の価格交渉力は引き続き業績にポジティブであると評価した。

  千代田化工建設(6366):10%安の761円。15年4-12月期の連結営業利益は前年同期比1.7%減の153億円だったと、9日午後に発表。連結受注工事高は2345億円で同64%減少した。

  近鉄エクスプレス(9375):12%安の1654円。2016年3月期の連結営業利益予想を180億円から前期比9.4%減の150億円に下方修正、一転して減益見通しとなった。日本セグメントが航空貨物量の伸び悩みなどで引き続き苦戦していることなどが響く。市場予想は167億円だった。

  三菱重工業(7011):8.8%安の389.2円。大和証券は投資判断を「買い」から2段階下の「中立」に、目標株価を800円から450円に引き下げた。コンプレッサや製鉄機械など景気敏感事業の業績悪化を背景に、16年3月期営業利益予想を3300億円から2980億円に、来期を3830億円から3700億円に下方修正した。
 
  東急建設(1720):6.1%高の819円。16年3月期連結営業利益予想を114億円から前期比2.5倍の144億円に上方修正した。建築工事の工事採算向上に伴う完成工事総利益が増加した。好調な業績を踏まえ、期末配当予想を8円から15円に積み増した。

  関電工(1942):14%高の886円。16年3月期の連結営業利益予想を120億円から前期比52%増の143億円に上方修正した。SMBC日興証券では、増額修正に加え、新成長戦略の業績目標は総利益率向上がうかがえる内容で ポジティブと評価。投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」、目標株価は870 円から1040円に引き上げた。

  サンケン電気(6707):9.9%安の293円。16年3月期営業利益予想を従来の80億円から前期比46%減の60億円に下方修正した。外部環境の変化から半導体デバイス製品の収益が予想を下回る見通し。

  東和薬品(4553):16%安の5380円。野村証券は目標株価を8700円から7100円に下げた。10-12月期決算では、コストが想定を上回ったと指摘。20年3月期から21年3月期も発売される後発医薬品が多いことを考えると、高いコスト水準は19年3月期前後まで続く公算大きいとみる。17年3月期営業利益予想を130億円から119億円に、再来期を130億円から126億円に下方修正した。

  GMOインターネット(9449):9.8%安の1268円。16年12月期純利益予想は前期比48%減の70億円と、8日に発表した。前期に計上したGMOクリックホールディングス株の売却益がなくなる。

  神戸物産(3038):500円(18%)安の2258円とストップ安。同社株式を対象とするインサイダー取引に関し、証券取引等監視委員会の行う調査に協力していると9日午前に発表。同社役職員の関与有無も含め、現在調査を実施中という。これに先立ち同日付産経新聞は、利益総額約50億円に上る神戸物産株式をめぐるインサイダー取引の疑いで、監視委が同社や同社関係者宅を強制調査していたことが分かったと報じた。

  日本製鋼所(5631):5.2%高の385円。16年3月期営業利益計画を105億円から前期比46%増の120億円に上方修正した。SMBC日興証券は産業機械事業で、レーザーアニール装置の受注などが堅調で、17年3月期へ向けたポジティブな材料も見えてきている、と評価した。

  岩谷産業(8088):6.1%高の622円。4-12月期営業利益は前年同期比2.4倍の116億円だった、と8日に発表した。SMBC日興証券は総合エネルギー事業の期ずれ要因を考慮した実質営業益は33%増の141億円とまずまずの好決算、と指摘した。

  西日本鉄道(9031):2.8%高の834円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断「買い」を継続し、目標株価を850円から1040円に上げた。九州エリアへのアジア旅客流入や東京など沿線外ホテル展開などインバウンド需要が業績をけん引する、と指摘。16年3月期営業利益予想を207億円から220億円に(会社計画215億円)、来期を215億円から239億円に上方修正した。  

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